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【ゴルフ】

渋野日向子「爆発しちゃった!」 鮮烈メジャーデビュー66 笑顔も満開

2019年8月2日 紙面から

第1ラウンド、ギャラリーと笑顔でタッチする渋野日向子=ウォバーンGCで(共同)

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◇全英女子OP<第1日>

 ▽メジャー第5戦(最終戦)▽1日、英国ミルトンキーンズ、ウォバーンGC(6756ヤード、パー72)▽曇り時々晴れ、20度、西南西8メートル▽賞金総額450万ドル、優勝67万5000ドル▽144選手

 【ミルトンキーンズ(英国)テッド・ムース】渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が6アンダーの66で回り、メジャー初ラウンドで最高のスタートを切った。7バーディー、1ボギーだった。今季国内ツアーで初優勝から2勝し、大ブレークした実力を見せつけた。日本からは総勢9人が出場。勝みなみ(21)=明治安田生命=も70で2アンダーと好スタート。前週のエビアン選手権でローアマを獲得した安田祐香(18)=大手前大1年=は73で1オーバー。畑岡奈紗(20)=森ビル=は76で4オーバーと出遅れた。

 真夏のヒマワリのような渋野の笑顔が、英国でも満開だ。初めてのメジャー戦でいきなり6アンダーをマーク。海外では全く知られていない存在とあって、現地のメディアからも「ヒナコって、いったいどんな選手?」と疑問の声が相次いだ。

 アウトをイーブンで通過後、インで「爆発しちゃった」と振り返るバーディーラッシュ。安定感のあるショットで10~12番を3連続バーディー。15番も取ったころからギャラリーがざわつき始めた。そうとは知らずけなげにプレーを続ける本人は、17番パー3の第1打を1メートルにつけて後半5つ目のバーディー。18番で4メートルを決めて6アンダーで終えたころには、地元テレビ局も「美しいスイングだ!」と絶賛した。

 畑岡、勝らと同じ1998年度生まれの黄金世代だが、昨年までは同世代であることすら知る人は少なく、シード権もなかった。ところが、出場予選会経由で出た5月の国内メジャー、ワールドレディス・サロンパス杯で初優勝。7月に2勝目を挙げ、現在賞金ランク2位と大ブレーク中だ。

 プレー中も絶やさない満面の笑みがトレードマークで、小学生時代から地元・岡山市のソフトボール少年団で鍛えた体から繰り出す豪快なショットが持ち味。そのソフトボールは「今でもゴルフより好き」と言い、休みの日は小学生たちとグラウンドでボールを追いかけている。

 プロになって初の海外遠征だが「日本でもいつも眠たいから、時差ぼけもない」という天然系。キャディーバッグに味付けのりをしのばせてこっそり食べるなど、マイペースを崩さない。「今日は出来過ぎ。気持ち悪いくらい。自分でもびっくりで、なぜ? みたいな。120点満点です」。笑顔はプレー後も絶えなかった。

<渋野日向子(しぶの・ひなこ)> 1998(平成10)年11月15日生まれ、岡山市出身の20歳。165センチ、62キロ。8歳でゴルフとソフトボールを始め、小6時に球速95キロを記録。中学入学時は野球部に入ったが、その後ゴルフ一本に絞り岡山県ジュニア3連覇。岡山・作陽高入学後は伸び悩むも、2018年受験2度目のプロテストで合格。今季はQT(予選会)ランク40位で第2戦から出場、5月のメジャー・サロンパス杯で初V。7月のアネッサ・レディスで2勝目を挙げた。書道は準2段。好きな色は青、ピンク。

 

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