7月12日に行われたボクシングのWBAミドル級タイトル戦で2回TKO勝ちし、劇的に王座を奪還した村田諒太(33)=帝拳=が1日、東京都内の所属ジムでジムワークを再開。「12日の試合で自分のボクシングの形ができた。そこをしっかり磨き上げていきたい」と、練習初日とは思えないシャープな動きを見せた。
試合から3週間をリフレッシュにあてた。7月29日まで函館へ家族旅行していたという。「すごくいい所。毎朝走って、息子とキャッチボールして、バッティングして、クワガタとって……。この時間のために戦ってきたと思う。おかげで体もなまっていないです」と、目尻を下げた。
注目が集まるのは次戦。だが、村田は落ち着いていた。「年内にはやりたいが、帝拳ジムと(契約する米大手プロモート会社)トップランクにお任せしている。以前(ミドル級2団体統一王者アルバレス)カネロや(同前3団体統一王者)ゴロフキンと口にしていたのは、変なところで負ける前にやりたいみたいな気持ちがあったが、今は自信があるので焦りはない。2人はもちろん目標ですが、何よりもファンが喜ぶ試合がしたい」と話した。
試合翌日の13日には東京・後楽園ホールで母校・東洋大の関東大学リーグ優勝も見届けた。「いい7月でした」と目を細めた村田は、8月からまた新たなスタートを切った。 (藤本敏和)