イラン空爆のタイミングを考えていたんですが,
それにからんで欧州のパイプライン戦争が結構複雑なことを
知りましたので,簡単にまとめてみました。
上記記事は,1年前の話で恐縮ですが,
ナブッコ・パイプラインについて。
欧州のエネルギーはロシアに依存
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供給先を多角化するために,ナブッコ・パイプライン建設
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ところが,ナブッコ・パイプラインへの供給源が未確定w
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世情の移り変わりで,ナブッコ・パイプラインへの供給先として,
ロシア・イランが浮上www<<<今ここ。
非常にgdgdしている&以前は敵だったロシアとの関係の
移り変わりも興味深いものがあります。
関連記事:ロシアとEUのガスパイプライン競争
◆ロシア-ウクライナ
ロシア・ウクライナガス紛争
ロシアから欧州へのパイプラインは,
ウクライナ経由がメインであり,ここをめぐる騒動は上記リンクを参照のこと。
それを嫌って,ロシア-欧州はバルト海ルートを計画中。
その辺りは当ブログでも以前投稿した。
★ロシア・ウクライナガス紛争
◆イラン-パキスタン
イラン-パキスタン パイプライン計画多難 テロの影と米の圧力と
天然ガス:パイプライン建設でイラン、パキスタン最終合意
パキスタンは,エネルギーの安定供給を図りたい
イランは,国連の経済制裁を受けているので外貨が欲しい
問題は,パキスタンが経済的に困窮している,
対パキスタン政府テロ活動が盛ん,という国内事情のほかに,
パキスタンを敵視しているアメリカが邪魔をしている,
ということがあります。
印度もこの計画に一枚かみたかったらしいのですが,
アメリカの横槍で断念した模様。
(中国もこの計画に加わっている模様)
◆イラン-トルコ
上記の通り,ナブッコへの石油供給源が確定していません。
だから,外貨不足に悩むイランもこのパイプラインに乗っかろうとしています。
当然,アメリカはいい顔をしません。
トルコがキーマンに浮上している,ということです。