「ThinkPad」並みの実用性がリーズナブルに手に入る 新ブランド・ビジネスノートPC レノボ「ThinkBook 13s」速攻レビュー
2019年5月、レノボのノートPCにビジネス向けの新ブランド「ThinkBook」が加わった。本特集では、「ThinkBook」のファーストモデルとなる13.3型モバイルノート「ThinkBook 13s」を徹底レビュー。その実力をじっくりと探っていく。
新ブランドビジネスノートPCの新ブランド「ThinkBook」登場
多様化するワークスタイルを支えるツールとして、今、モバイルノートの注目度が高まっている。すぐれた携帯性と高い処理性能を備えたモデルが増えたことで、モバイルノートはメインマシンとしても十分に活用できるようになってきたが、ビジネス用途でフル活用するには、すぐれた携帯性と処理性能だけでは不十分。ボディの堅牢性やアフターサポートにも高いレベルが求められてくる。たとえば、海外でも修理対応を行ってくれる国際保証が付属した堅牢モデルとなれば、忙しく世界を飛び回るビジネスパーソンも安心して使えるだろう。また最近では、ビジネスノートにデザイン性を求める人も増えてきた。
こうした諸条件を満たしたモデルとして、2019年5月、レノボが立ち上げたビジネスノートPCの新ブランドが「ThinkBook」だ。今回する紹介する13.3型モバイルノート「ThinkBook 13s」は、そのファーストモデルである。
レノボが立ち上げたビジネス向けノートPCの新ブランド「ThinkBook」。そのファーストモデルが、13.3型モバイルノート「ThinkBook 13s」だ。なお、今回のレビューでは「インテル Core i5 プロセッサー」搭載モデル「20R9004YJP」を使用している
「ThinkBook 13s」の本体サイズは約307.6(幅)×216.4(奥行)×15.9(高さ)mm、重量は約1.34kg。毎日の持ち運びが苦にならない十分な薄さと軽さが実現されている。堅牢なアルミ素材を用いた「ミネラルグレー」のボディは、落ち着きのあるソリッドなルックスで、スタイリッシュに使えるのがうれしい。
ビジネス支援機能ビデオ会議をスムーズに。仕事の生産性を高める充実機能
「より自由な働き方」として近年増えているリモートワークやテレワーク。「ThinkBook 13s」にはこうした新しい働き方を強力に支援する機能が搭載されており、昨今のビジネス環境との親和性が高いのも特徴だ。
たとえば、キーボード一番奥のファンクションキー列に設けられた、「Skype」通話のワンタッチ受信・終了キー。デスクトップ作業中に着信があった際、ワンタッチで受信できるし、終了もワンタッチだ。通常のノートPCなら、タッチパッドでカーソルを操作し、アプリの受信アイコンをクリックしてと、受信にも終了にも一連のアクションが必要だが、専用キーがあれば素早く操作できる。リモートワークやテレワークにとって、「Skype」をはじめとしたビデオ会議アプリはコミュニケーションの要となる重要なツール。これらを簡単に使いこなせるように配慮されているのだ。
また、ビデオ会議の際に活用されるWebカメラには、物理的なレンズカバー「ThinkShutter」が装備されている点にも注目したい。普段からカバーしておくように心がけておけば、こちらが意図しないビデオ会議が始まったとしてもあわてなくて済む。ビデオ会議アプリの使用におけるよくあるトラブルに、背後にある「見られてはいけない情報」が映り込んでしまったというものがあるが、そうしたトラブルもしっかりと防げる。また、仮にマルウェアに感染した際に、Webカメラが悪用されるリスクの低減にもつながる。
液晶ディスプレイ上部のWebカメラには、指1本で簡単に開閉できる物理的なレンズカバー「ThinkShutter」を搭載。ビデオ会議はリモートワークやテレワークには欠かせないが、このレンズカバーがあることで、意図せずWebカメラが起動してもプライバシーや情報の漏えいを防止することができる
「ThinkBook 13s」はキーボードも使いやすい。キーを確実にタイプできるよう、手前の辺をふくらませた「スマイルシェイプ」が採用されている。また、キーボード右上の電源ボタンは、指紋認証機能付きで、電源の投入と「Windows」へのサインインがワンタッチで行えて便利だ。
キートップは一般的なスクエア形状ではなく、手前が少しふくらみ、微笑んでいるように見える「スマイルシェイプ」。キートップの面積を広げ、キー列の間隔を最適化することで、タイプミスの低減に貢献してくる。強く打鍵してもたわまないキーボードは、さすがだ
キーピッチは約19mmのフルサイズで、キーストロークは約1.2mm。ゆったりと両手を置いて打鍵できるうえ、しっかりとしたクリック感が得られる。薄型のモバイルノートにありがちな押下した感覚のとぼしさはなかった
電源ボタンは、電源投入と「Windows」へのサインインが同時に行える指紋認証機能付き。セキュアかつスピーディーにパソコンを使い始められる。指の角度を変えながら複数回起動させてみたが、指紋認証に失敗することもなく、スムーズなサインインが行えた
こうした、ビジネスで使いやすい本体仕様に加え、世界150か国以上で修理対応が受けられる国際保証が付属するのもうれしいポイント。海外出張が多いビジネスパーソンにとって安心感が高い。
処理性能インテル Core i5/8GBメモリー/NVMe接続256GB SSD搭載で7万円台(税込)から
ビジネスを支援してくれる、機能面における「ThinkBook 13s」の特徴はわかったが、肝心の処理性能はビジネスでフル活用できるレベルにあるのだろうか? 「ThinkBook 13s」のラインアップには、CPUに「インテル Core i7 プロセッサー」を搭載した上位モデルと、「インテル Core i5 プロセッサー」を搭載した下位モデルの大きく2種類が用意されている。上位モデルでは、グラフィック機能としてディスクリートタイプのGPU「AMD Radeon 540X」を採用し、下位モデルはCPU内蔵グラフィックを使うのも主な違いとなる。迷うことなくシンプルにモデルを選べるのがありがたい。
「ThinkBook 13s」の主なスペック比較
インテル Core i5搭載モデル | インテル Core i7搭載モデル | |
---|---|---|
CPU | インテル Core i5-8265U プロセッサー(1.6GHz-最大3.9GHz) | インテル Core i7-8565U プロセッサー(1.8GHz-最大4.6GHz) |
グラフィック | インテル UHD グラフィックス 620 | AMD Radeon 540X |
メモリー | 8GB | 16GB |
ストレージ | 256GB SSD (PCIe NVMe) | 512GB SSD (PCIe NVMe) |
液晶ディスプレイ | 13.3型フルHD IPS液晶、非光沢 | |
バッテリー駆動時間 | 約13.1時間 | 約 11.6時間 |
本体サイズ | 約307.6(幅)×216.4(奥行)×15.9(高さ) mm | |
重量(バッテリー・パックを含む) | 約1.34㎏ | 約1.38㎏ |
今回のレビューでは、より購入しやすい下位モデルの「インテル Core i5 プロセッサー」搭載機を選択。その中でも「Windows 10 Home 64 ビット」を搭載し、「Microsoft Office」をプリインストールしない「20R9004YJP」を使用して、パフォーマンスを検証した。上記のスペック表を見てわかるとおり、下位モデルでもビジネスで不足を感じない本格的なスペックを備えている。ちなみに、今回検証する「20R9004YJP」の価格は79,920円(税込。2019年7月2日時点の価格.com最安価格)。お買い得感は高いと言えるだろう。
「ThinkBook 13s」のパフォーマンスをチェック
PCMark 10
パソコンの総合的な性能を測る定番ベンチマークプログラム「PCMark 10」からチェックしてみた。結果は、モバイルノートとしてはハイスコアとなるトータルスコア「3452」をマーク。パソコンの基本性能を示す「Essentials」のスコアは「7501」と、快適さの目安である「5000」を大きく上回っている。メインマシンとして十分に活用できる不足のない処理性能だ。
一般的なオフィスワークでストレスを感じることのない処理性能を発揮することがわかったので、画像編集ソフト「Adobe Photoshop CC」(別売)を使って、デジタル一眼レフカメラで撮影した複数枚の高解像度写真(約2,000万画素)に高負荷なフィルターをかけるという、ちょっと意地悪な処理を行ってみた。しかしそれでも、動作がもたつくことはなかった。一般的なビジネス用途において処理性能に不足はないだろう
CrystalDiskMark
続いては、ストレージのデータ転送速度を計測するベンチマークプログラム「CrystalDiskMark」を試してみた。シーケンシャルリードは1600.9MB/s、シーケンシャルライトは853.8MB/sと、高速なPCIe NVMe接続のSSDの性能をしっかりと発揮。OSやアプリの起動、データの読み書きなどでレスポンスのよさを実感できるだろう。
実際に電源ボタンを押してから、デスクトップ画面が表示されるまでの時間を計測してみた。結果はご覧のとおり8.93秒と高速。指紋認証機能付の電源ボタンを搭載するため、「Windows」のパスワードを入力する手間もないことを考えると、これは使い勝手がいい
まとめ高コストパフォーマンスを実現した“手が届く”本格派ビジネスモバイルノート
ビジネスモバイルノートの需要が高まる中、本格的に使えるうえ、コストパフォーマンスにもすぐれた欲張りなモデルを探している人は多いはずだ。そんな人にとって、レノボの新ビジネスノート「ThinkBook 13s」は、まさに待ちに望んでいたモデルとなるだろう。
ビジネスに必要不可欠な携帯性や堅牢性が確保され、かゆいところに手が届くビジネス支援機能やしっかりとした処理性能も搭載。そのうえ、国際保証まで付属するのだから、本機はれっきとした本格ビジネスモバイルノートである。「ThinkBook 13s」を携えて仕事をすれば、ビジネスのパフォーマンスが向上すること間違いなしだろう。
なお、レノボ・ショッピングでは現在、ジャックス48回払いまで分割手数料が無料になるキャンペーンを実施しているので、月々の支払いを安く抑えて購入することもできる(2019年10月10日17時まで)。
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キャンペーンクーポン「20R9004YJP」の主なスペック
OS | Windows 10 Home 64bit |
---|---|
CPU | インテル Core i5-8265U プロセッサー(1.6GHz-最大3.9GHz) |
グラフィック | インテル UHD グラフィックス 620 |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD (PCIe NVMe) |
液晶ディスプレイ | 13.3型フルHD IPS液晶、非光沢 |
外部インターフェイス | 左側面:電源ポート×1、HDMI出力ポート×1、USB 3.1 Gen2 Type-Cポート×1、ヘッドホン出力/マイク入力端子×1 右側面:USB 3.1 Type-A ポート×1、USB 3.1(Powered USB) Type-A ポート×1 |
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n/ac |
本体サイズ | 約307.6(幅)×216.4(奥行)×15.9(高さ) mm |
重量(バッテリー・パックを含む) | 約1.34㎏ |
バッテリー駆動時間 | 約13.1時間 |