トップ > 中日スポーツ > 芸能・社会 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【芸能・社会】

海蔵亮太 故郷・宮城で紅白誓う 名古屋市出身、カラオケ世界大会連覇の男

2019年7月30日 紙面から

地元の介護老人施設で亡き祖父への恩返しライブを行った海蔵亮太=宮崎県小林市で

写真

 カラオケ世界大会で2年連続王者に輝いた歌手の海蔵亮太(28)=名古屋市出身=が29日、今年4月15日に83歳で亡くなった祖父・茂さんの故郷・宮崎県小林市を訪れた。祖父が息を引き取った病院で「愛のカタチ」など5曲を披露。祖父の死をきっかけに病院ライブを始めた“ホスピタルプリンス”は、墓前で紅白出場を誓った。

 188センチの高身長に甘いマスク-。女性看護師から「ホスピタルプリンス」(ホスプリ)と命名された海蔵は、まず祖父が眠る墓の前で帰郷を報告。その後、祖父がお世話になった病院に隣接する介護老人施設「みずほ」で、約100人を前に美声を響かせた。

 施設は明るく華やぎ、目を赤くする介護士も。「紅白に出たいなって。おじいちゃんも歌が好きだった。天国で聴いてもらったら喜んでくれると思う」。海蔵は大きな目に光を宿して言った。

 茂さんは頑固で寡黙な九州男児だったという。「実はおじいちゃんがあまり好きじゃなかった。おばあちゃんをいじめるので」。ライブで告白すると、見守った約20人の親族から笑いが起きた。祖母は祖父を「それでも大好きだった」。認知症をテーマにし、家族愛を表現した「愛のカタチ」を歌う中で気持ちに変化があった。海蔵は実感を込めて言う。

 「おばあちゃんを幸せにしてくれてありがとう」

 16年に食品会社を退社後、カナダ・バンクーバーで行われたカラオケ世界大会で2年連続優勝。夢の道を切り開き、この日「こばやしPR大使」にも任命された。「愛のカタチ」は有線放送J-POPお問い合わせランキングで4月度1位を獲得、病院ライブのオファーも増え続けているという。「シンガー冥利(みょうり)に尽きる」。目標の紅白出場へ-。全国の病院を駆け巡り、“ホスプリ”スマイルの花を咲かせる。

<海蔵亮太(かいぞう・りょうた)> 1990(平成2)年8月8日生まれ、名古屋市出身。身長188センチ。小、中、高校とバスケットボール部の主将を務めた。中京大法学部を卒業後、食品会社に就職するが歌手を目指し16年に退社。同年にデビューし、カラオケ世界大会「Karaoke World Championships」(KWC)の男性部門で優勝。17年もKWCのデュエット部門で優勝を飾る。中日OBの立浪和義さんのファン。

生前の祖父・茂さんとのツーショットを公開した海蔵亮太

写真
 

この記事を印刷する

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ