当ブログでは以前より「子ども古事記プロジェクト」なるものの危険性を指摘しています

関連:教育現場に入り込む「子ども古事記プロジェクト」(この他にも数回、関連した記事を書いています)

これは日本神話を子どもたちに教えるという名目で、天皇=神という考え方や皇紀を無批判に植え付ける民間のウヨ教育です

民間教育団体ではありますが、教育現場にガッツリと入り込んでおり、すでにフリースクールや小学校での活動実績があります

最近流行りの【公教育に入り込む怪しげな民間教育】のひとつと思って頂ければ結構でしょう(そのての民間教育としては「マナーキッズプロジェクト」や「志教育プロジェクト」が代表格としてあげられます)

「子ども古事記プロジェクト」の詳細は同名のタグ、あるいは「教育」カテゴリから見て頂ければと思うのですが、今日はプロジェクトの代表である小坂達也さんの胡散臭さについてお伝えしたいと思います


小坂達也はこんな人!


小坂達也さんは自称・神道伝道師です。YouTubeで『神道のこころを伝える』というチャンネルをやっておられます

その実態は、いくつもの団体や企業で代表をつとめる商売人。健康食品販売やリノベーション、瓦工事に動画製作、そして神道関係の事業と手広く商売をされています。ネットビジネスの黎明期には「にがり」ブームをつくりだした、なかなかのやり手です

ご本人の談によれば「右でも左でもない」らしいですが、まあ、極めて右ですね。天皇を神の血脈とする中道がどこにおるんじゃい、って話ですが

以前お伝えした「政党DIY」などで幅広くウヨ活動をしている神谷宗幣さんと仲が良いらしく、彼の「チャンネルグランドストラテジー(CGS)」にもたびたび出演しています。以下のようなイベントでも共演するようです

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ちなみに赤尾由実さんは「新しい歴史教科書をつくる会」理事や「美し国 なでしこオピニオンの会」発起人などをされている人。大日本愛国党を率いた赤尾敏の姪っ子ですね

また、修養団は、戦前に戦争協力をしていた社会教育団体で、戦後は「日本を守る会」(「日本会議」の前身のひとつ)の設立メンバーとしてウヨ活動にたずさわっています。企業新人研修で「水行」をさせるところと言えば、ピンとくる方もおられるのではないでしょうか

小坂達也さんは、上記をはじめとしたウヨイベントに多数参加しており、本当にどこが「右でも左でもない」のだか……


小坂達也と「日ユ同祖論」


さて、「子ども古事記プロジェクト」及び小坂達也さんについてのおさらい+αの終わったところで、本題です

実は小坂達也さん、「日ユ同祖論」を信じてました

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………………

……あ、ごめんなさい。真っ当な人生を歩んできた人たちは「日ユ同祖論」なんて、生まれてから接したことのない語彙でしたね

オカルト&陰謀論業界ではごく当たり前に使われている単語なのですが……

オカルト&陰謀論業界の定番中の定番ということで、この説明は学研『ムー』にしてもらいましょう

"【必修!3ポイントでわかる日ユ同祖論】

1:日本人の先祖は、イスラエルから渡来してきたユダヤ人(古代イスラエル人)だとする説

2:ユダヤの祖アブラハムの血をひく12の支族のうち、歴史から消えた10支族(失われた10支族)が、シルクロードを経て日本に渡ってきた

3:ユダヤと日本には、紋章や言葉などに、さまざまな関連性を示すものがある"

はい、これで「日ユ同祖論」がどれほど荒唐無稽な説なのかわかってもらえたと思います。わからない人は……その、ちょっと……えーと、個性的な人ですね☆ミ

「日ユ同祖論」は井上章一『日本人とキリスト教』でも"人類学や考古学などをはじめとする学界では、まったく相手にされていない。とるにたらない妄想として、一笑に付されている"と記されています

井上章一さんも言うように、これはどう見てもトンデモ論なのですが、一部の人々が、今でも熱心に唱えているんですねぇ

バベルの塔の伝説から「ユダヤこそが全民族の起源」とする近世ヨーロッパの旧約聖書絶対主義者たち、それをもとにつくられた「◯ユ同祖論」群(「日ユ」だけじゃないよ!)、近代に入り「◯ユ同祖論」群を明治期の日本へと持ち込んだノーマン・マクレオッド、反ユダヤ陰謀論と日ユ同祖論が大日本帝国の戦争におよぼした影響、戦後のユダヤブーム、一部キリスト者(聖書信仰者系)における論者が未だに存在する問題、ウヨ業界の助っ人外国人にして日ユ同祖論者の元イスラエル大使エリ・コーヘン、80年代の代表的論者・宇野正美が35年ぶりの新刊発売(2019.4)……

「日ユ同祖論」について本格的に語り始めると話は尽きないのですが、マジでキリがないのでここでは取り上げません。いつか機会があれば、単独記事としてブログに……書ければいいなぁ

なお、現在の「日ユ同祖論」は、論証の多くをノーマン・マクレオッド(上にも書いた明治期の人ね。本によってはマクラウド表記の場合も)の著作に拠っています。多くのデマ言説と同じく、拡散とともに枝葉こそついているものの、根幹部分はマクレオッドの唱えた説と変わりません。ウヨさんがとっくに否定されている説を十年一昔のごとく論じ続けるのと同じですね

そのノーマン・マクレオッドの著作『日本古代史の縮図』は、1997年に抄訳として『天皇家とイスラエル十支族の真実』というタイトルで復刊しています

『天皇家とイスラエル十支族の真実』を刊行した出版社は、オカルトとUFOと韮澤潤一郎さんで有名な「たま出版」です

……話を小阪達也さんに戻しましょう

なぜ、僕が小阪達也さんのことを「日ユ同祖論」を信じていると言うのか?

その答えは、彼が運営している『神道の心を伝える』の動画にあります


小阪達也のエルサレム・ロケ


問題の動画は、小阪達也さんがエルサレムで撮影したもの。とりあえずその動画を埋め込んでおきます


0:05~

「イスラエルと言えば失われた十支族。この失われた十支族が、シルクロードを経て、そして日本に渡り、神道に影響を与えたと言われています。それが本当なのか、その真実をさぐりにやってきました」

はい、本当ではなくトンデモです

一応は検証するというスタイルをとっていますが、動画全体を見てもそんな気配はありません。ただの都市伝説を列挙するだけです。それは検証ではありません。【検証するフリしぐさ】は僕を含め怪しい人がよくする仕草なので注意しましょう

それにしても"イスラエルと言えば"で"失われた十支族"なんて普通は出てきませんよねぇ。小阪達也さんのトンデモ度の高さがうかがえてステキですね


0:52~

「ヘブライ語と日本語の共通点を見つけた」
「ダベル」=「しゃべる」
「バレル」=「明らかにする」
「アンタ」=「あなた」

……このての話で言えば、最近では元貴乃花親方の花田光司さんが「シュモー」=「相撲」という説をテレビで語って話題になりましたね(https://www.j-cast.com/2018/11/29344889.html?p=all)

これ、もともとはノーマン・マクレオッドが言い出したものです。この人、自説を強化するためにとにかく類似したものを並べ立てるんすよねぇ

まあ、ただのコジツケです

どの時期のヘブライ語? 古代ヘブライ語には母音がないけど、それとの整合性とれてる? 文法は?まったく異なる語族でも単語レベルなら発音&意味が同じになる例はそこまで稀じゃないよ?

……などツッコミを入れようと思えば入れられそうですが、僕では力不足&専門外

というか、専門的な話をするまでもないレベルのコジツケなので……。はっきり言って、論として成り立ってないんですよ

なぜ特定の単語が似た発音&意味だと日ユ同祖の証拠と言えるのか、なぜ特定のもの以外の単語を無視していいのか、なぜ文法の違いを無視していいのか、単語の類似が証拠と成り得るならいくつ単語が類似していれば有意なのか……最低でもこれくらいは論理立てて説明してもらわないと論として成立しません(その論が正しいかどうかは別問題ですが)

一応言っておくと【類似の羅列】は証拠ではありません

話は飛びますが、安倍政権と戦前の類似を単純に列挙して「戦前回帰」とする物の見方には危うさがあると、自戒を込めて書いておきます(リベラルやフェミニズムとファシズムの類似点を並べ立てる馬鹿さかげんは言うまでもありませんが)
もちろん安倍政権と戦前の類似を指摘することに、まったく意義がないわけではありません。過去を知り未来を展望することが悪いはずがない。ただ一足飛びで「戦前回帰」に飛びつくのは……


1:16~

「菊の紋章と言えば日本の国章。そしてイスラエル国旗に描かれているのが六芒星。この2つが同じ場所に描かれている場所があるーーそれが伊勢神宮。その参道にある灯篭に、菊の紋章と六芒星が刻まれている」

これもひとつ上と同様に類似を並べ立ててそれっぽく見せる仕草。まあ、わりと一般層にも浸透している有名な都市伝説です

日ユ同祖の証拠としてよくあげられる伊勢神宮参道の石灯篭ですが……これに限らず伊勢神宮参道の石灯篭は1955年に地元経済人の団体がたてたものなんですね(https://www.sankei.com/west/news/130215/wst1302150030-n1.html)。つまり伊勢神宮とはなんの関係もない昭和の遺物です

石灯篭の老朽化&バスとの接触事故にともなう撤去ーーそのニュース報道で伊勢神宮参道の石灯篭の由来について知った人も多いのでは?
(つーか、たぶん六芒星の石灯籠も撤去されてるんじゃ……https://www.asahi.com/articles/ASLCW4QK1LCWONFB005.htmlには"全撤去が完了"と書かれているし)

このニュースは神道の世界に限らず、一般層でも知っているレベルの話なので、神道伝道師を自称する小阪達也さんが知らないはずがないのですが……

つまり、小阪達也さんは以下のどちらかということになります

①実は神道・伊勢神宮に関心がない
②ただの都市伝説と知りながら、それを平気で広める嘘つき

はてさて、どっちなんでしょうね?


2:57~

「ヤハウェはなんとこのアメリカ札に描かれています。(1ドル札を取り出す)このピラミッド、この上にある目ね、【ルシファーの目】と呼ばれていますが、実はこれはヤハウェの目。なんとこれが我が国日本のお札(千円札を取り出す)野口英世、千円札に描かれていますが、(千円札を裏返す)これを透かして見ると、野口英世の片目がここにうつされている」

フリーメーソン陰謀論でよく聞く1ドル札と千円札の目についてのお話。フリーメーソンは【世界を操る黒幕】と陰謀論者に目されている可哀想な秘密結社ですね

1ドル札―千円札の話は「アメリカの1ドル紙幣に描かれている目はフリーメーソンの象徴!だからアメリカはフリーメーソンに支配されている!千円札に目が隠されているのも、日本がフリーメーソンに支配されているから!」という理屈で説明されているものです(【ルシファーの目】という怪しさ爆発のワードについては後述します)

この話、まさか「日ユ同祖論」の文脈で聞くとは思いませんでした。「ユダヤ=フリーメーソン説」こそ陰謀論業界ではメジャーですが、たぶん1ドル札―千円札の話と「日ユ同祖論」をくっつけた人はそんなにいないんじゃないですかね(僕もそこまで陰謀論業界に詳しいわけではないので自信はありませんが)

そもそもなぜ十支族が失われたとされる時代から遠く離れた時代の、アメリカと日本のお札の話が「日ユ同祖論」に使えるのか、僕にはさっぱりわからない……。こういう発想って「日ユは同じ祖先をもつだけじゃない!現代の日本はユダヤに支配されているんだ!」という突飛すぎる発想がなければ出てこないはずなんですが

フリーメーソン陰謀論における1ドル札の目の話は、辻隆太朗『世界の陰謀論を読み解く』に詳しく載っていますので、そちらをどうぞ(ただし千円札の話は出てきませんが)

簡単に言うと……1ドル札のデザインはアメリカ国璽(国家の印鑑)と同じなのですが、国璽が決められた時期にはまだ、フリーメーソンは目のデザインをほとんど使ってないんですよね。わざわざ国璽に忍び込ませるなら別のデザインを選ぶだろうというのが辻隆太朗さんの話です

千円札の裏に目がある、という話はアメリカの1ドル札の目=フリーメーソン説によって支えられているので、それが崩れた以上、千円札話の意味は消えます

ただし小阪達也さんは、この段階ではまだフリーメーソンの話題を出していません。ただの共通項として述べているだけです

おそらく陰謀論ととられるのを避けるための対応かと思いますが、それが逆に、陰謀論には曲がりなりにもあった説得力を消しています。陰謀論という背景があるからコジツケがコジツケ以上の力を発揮したのに、それがなかったらただのコジツケです

たとえ仮に「コジツケなんかじゃない!ちゃんとした共通項だ!」という主張を受け入れられたとしても、そもそもなぜ十支族が失われたとされる時代から遠く離れた時代の(以下略)


3:28~(引き続き千円札の話題です)

「ここに富士山が下にうつっていますけど、これを逆さにすると、ちょっと違う。これは【モーセの十戒】で有名な【シナイ山】というふうに言われています」

千円札に描かれた富士山と湖面に映る逆さ富士が違うように見える(!?)という陰謀論。旧5千円札のころから言われていた有名な与太話です

財務省が千円札のデザインを説明するところによると、
"富士山については、本栖湖近くの山の上から、岡田紅陽氏(1895年~1972年)が撮影した写真をベースにしています"

陰謀論者は「"写真をベースにして"だからシナイ山に改変している!」と言いますが、果たして本当でしょうか?

山梨県身延町のホームページによると、その写真とは『湖畔の春』のこと

そしてこちらが『湖畔の春』の掲載されているURLです

『湖畔の春』と千円札の逆さ富士を見比べてみると……うん。改変、されてますかねぇ? してないと思いますけどぉ

とりあえず千円札の逆さ富士とシナイ山を同一と主張する人には、シナイ山の写真を持ってきてほしいです。その写真のほうが『湖畔の春』より千円札の逆さ富士に近ければ、阿呆な主張にも一考の価値有りと認めましょう。少なくとも「シナイ山」で画像検索した結果は、似ても似つかないものでしたよ!

そして、もし仮にシナイ山が千円札に描かれているという主張を受け入れるにせよ、そもそもなぜ十支族が失われたとされる時代から遠く離れた時代の(以下略)


7:00~ (イエス・キリストが安置されたという場所を訪れる小阪達也さん)

「そこにあったのは、まさに【ルシファーの目】でした」

さっきから小阪達也さん、ルシファールシファーとうるさいですが、ルシファーとは堕天使=悪魔のこと。漫画なんかで日本でもおなじみの存在ですよね

なにが悲しくてアメリカはお札に悪魔の目を描かなければならないのか、どういう理屈でイエスが安置されている場所に悪魔の目があるというのか……常識があればそんなことありえないとわかりそうなものなんですがねぇ

【ルシファーの目】について辻隆太朗『世界の陰謀論を読み解く』ではこんなふうに書かれています

"目のシンボルを「ルシファーの目」と呼ぶのは、陰謀論者だけである。通常は「万物を見通す目」あるいは「摂理の目」と呼ばれる"

"「目」は宗教的シンボルとして、それほど珍しいものではない。キリスト教でも、「目」は神がすべてを監視していることを示す古典的シンボルだ。これは「どこにも主の目は注がれ/善人をも悪人をも見ておられる」(「箴言」一五章三節)といった聖書の記述から採られている。"

ちなみにwikipediaでは「プロビデンスの目」と呼ばれています


8:20~

「エルサレムの要の街はこちら。シオン。シオンというのはZION。これをローマ字で読むとギオン=祇園。京都で行われる祇園祭、あの祇園祭というのは八坂神社でやっていますけど、八坂神社は明治までは祇園社という名前でした」

類似の列挙再び
シオン=祇園はノーマン・マクレオッドが唱えた妄言です

井上章一『日本人とキリスト教』に斬って捨ててもらいましょう

"日ユ同祖論の証拠としてもちだされる事例も、かくだんにふえている。京都の祇園はシオンのなまりにほかならない。八坂神社のヤサカは、ヘブライのアラム語で神への信仰を意味している。とまあ、以上のような馬鹿馬鹿しい証拠ではあるが"

はい、"馬鹿馬鹿しい証拠"との御言葉をいただきました。有り難うございます!

そうです、まったくもって馬鹿馬鹿しいんです。祇園の語源は、日本人の基礎教養『平家物語』冒頭にもある「祇園精舎」のことです

八坂神社(祇園社)の祭神はスサノオノミコトであり、スサノオノミコトは=牛頭天王です。神仏習合ってやつですね。そして牛頭天王は祇園精舎の守護神なのです。このためスサノオノミコト=牛頭天王への信仰を「祇園信仰」と呼びます

祇園精舎はお釈迦様が説法を行った寺院のひとつ。天竺にありました。つまりルーツはインドです

ようするに「祇園」という言葉が日本に定着するにはインド(サンスクリット語)→中国(漢語訳)→日本(漢語訳の簡略化)という複雑な経緯をたどったわけです

シオンと祇園の響きが似ている……ましてやローマ字読み(!)が同じだからと言ってイコールで結びつけられるような単純なものではありません

……というか神道伝道師を名乗る者が「祇園信仰」を知らないはずはなく、であるならばシオン=祇園の妄言を信じるはずがないのですが

やはり小阪達也さんは、神道になんて興味がないか、根っからの嘘つきかのどちらかなのでしょう


8:57~

「日本に渡った十支族は秦氏という名で日本に渡来人として渡ってきたというふうに言われています」

秦氏をキリスト教徒のユダヤ人ととらえる説は、20世紀初期に佐伯好郎が唱えたもの。「古代日本にキリスト教が伝わっていた!」というのがその主張の根幹です

佐伯好郎は景教(中国に伝わったキリスト教)の研究者です。専門分野ではなかなかの実績をあげた人らしいですが、「日本キリスト教伝来説」となるととたんに胡散臭くなっていまして……

なにしろ主張を支える論理が「キリスト教っぽい名前の地名が日本にもあるから」という、なんとも既視感のあるアレでして

井上章一『日本人とキリスト教』ではこれもバッサリやっています

"地名を主な根拠にして、議論はくみたてられている。かなりあぶなっかしい立論である。学問としては、空想的でありすぎる"

佐伯好郎が根拠にした地名の代表格が太秦。映画村のあるところですね

"太秦の源流をキリスト教とする説が、現在の学界で肯定されているわけではない。大半の歴史家は、無視している。相手にもしていないとさえ、言ってよい"

また、井上章一『日本人とキリスト教』には歴史家・服部之総が佐伯好郎の晩年に「太秦論」を問い詰めたエピソードも紹介されており……

"一九〇五(明治三八)年に、佐伯は北海道の開拓を思いたつ。その資金調達は、カナダ留学中に知りあったユダヤ人へたのむことを、もくろんだ。「それには、ユダヤ人の注意を日本に向けさせる必要がある」。「そのため打った第一着手が大秦氏=猶太人の着想であった」。 これが、佐伯の返事であったと、服部は書いている(『原敬百歳』一九五五年)"

と、いうわけで秦氏=ユダヤというのは、ただのお金目当ての作り話でした


9:15~

「そして今回ですね、ひとつの大きな発見をしましたね。ダビデ、六芒星。そしてその上にキリストの十字。そしてイスラム、モスクの、月(←一連の単語はダビデの墓で見つけた紋様のこと)。これがひとつになった紋様、そう、フリーメーソンです」

ああ、やっぱり来ましたねフリーメーソン。実は動画内ではこれが初出です

陰謀論について予備知識のないまま動画を視聴していた人たちは、唐突にフリーメーソンが出てきて( ゚д゚)ポカーンでしょうね

小阪達也さんはフリーメーソンに言及した後、なぜかフリーメーソンを素晴らしいものと褒め称えます(【ルシファーの目】と言ってたのに!)

おそらく陰謀論者の謗りを免れるためでしょうが、陰謀論の理論に立脚した話をしている以上、立派なフリーメーソン陰謀論者です


まとめ


・小阪達也は日ユ同祖論者
・小阪達也はフリーメーソン陰謀論者(おそらくユダヤ=フリーメーソン系)
・小阪達也は神道に興味が無いか、あるいは平気でデマを広める人間

僕は「子ども古事記プロジェクト」の危険性を認識していたものの、それはあくまで神話教育の在り方があまりにも皇国史観を押し付けるものだったからです

代表である小阪達也さんがここまでのトンデモさんだとは、正直思っていませんでした

伊勢神宮参道の石灯籠の話題や祇園信仰に対する態度を見ると、「子ども古事記プロジェクト」でマトモな日本神話を教えているかどうかすら疑わしい

「子ども古事記プロジェクト」を教育現場に活用しようとされている小学校やフリースクールの皆さんには、是非とも考えを変えるようおすすめします