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【千葉】

千葉市立中の外国人生徒支援 若葉区にも日本語教室 作文など週1回学ぶ

新たに開所した日本語指導通級教室で学ぶ生徒=千葉市若葉区で

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 千葉市教育委員会は市立中学校に通う日本語指導が必要な外国人生徒らの学習を支援しようと、市立千城台東小学校(若葉区)の空き教室に日本語指導通級教室「千城台東教室」を開所した。同様の通級教室「真砂教室」が美浜区で二〇一四年に設置されて以来市内で二カ所目。生徒たちは週一回教室で、日本語の学習や進学に向けた勉学に励む。 (黒籔香織)

 五月から授業を開始した千城台東教室には、中国やフィリピン、タイにゆかりのある中学二、三年生四人が通う。定年退職した元校長二人が専従で生徒たちに学習に必要な日本語や高校入試用の作文などを一時間五十分の個別指導で週に一回教える。真砂教室は遠すぎて通えない生徒もおり、若葉区や緑区などの生徒を対象に教室を新設することでより多くの生徒たちが通える環境にした。

 六月十二日に千城台東教室で開所式があり、日本で生まれて間もなく中国に渡り、中学一年で日本に戻った千城台西中学校三年の女子生徒が生徒代表であいさつ。「将来はビジネスウーマンになりたい。日本語の文法と社会科を学びたい」と日本語で抱負を語った。

 市教委によると、昨年度真砂教室に通った中学三年生八人は全員進学。真砂教室の卒業生で両親が中国人の女性(19)は、市立中学校卒業後、県内の高校に進学し、現在は専門学校一年生だ。女性は「先生がわかるまで教えてくれた。教室がなかったら高校に受かっていなかったかも」と話す。

 千城台東教室の依田桂子室長(60)は「生徒が日ごろどれだけ努力しているかひしひしと感じる。楽しく学校生活を送って次の目標に向かっていけるよう支援したい」と語った。

 

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