『やすらぎの刻~道 #78 テレビ朝日開局60周年記念』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド)
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- ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 文学 > 戯曲・シナリオ
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『やすらぎの刻~道 #78 テレビ朝日開局60周年記念』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?
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やすらぎの刻~道 #78 テレビ朝日開局60周年記念[解][字]
巨匠・倉本聰氏が1年間をかけて描くのは、山梨を舞台に昭和~平成を生き抜いた無名の夫婦の生涯。そして『やすらぎの郷』のその後。2つの世界が織り成す壮大な物語!
詳細情報
◇番組内容
突然しの(清野菜名)が「しばらく家を出ます」と置き手紙を残していなくなった。根来公平(風間俊介)と三平(風間晋之介)は心当たりの場所を必死に探すが…。一方、長兄・公一(佐藤祐基)と公平は、病気で満州から帰国したニキビの姉・紀子(佐久間麻由)を見舞う。かつて公一と恋仲だった紀子は、すっかりやつれ、山の古い蔵に隔離されていた。そんな中、ついに三平の徴兵検査が始まる。鉄兵(平山浩行)にも赤紙が届くが…
◇出演者
風間俊介、佐藤祐基、風間晋之介、井上希美、木下愛華、佐久間麻由、平山浩行
◇作
倉本聰
◇音楽
島健
◇演出
池添博
◇主題歌
中島みゆき『慕情』『進化樹』『離郷の歌』(株式会社ヤマハミュージックコミュニケーションズ)
◇スタッフ
【チーフプロデューサー】五十嵐文郎(テレビ朝日)
【プロデューサー】中込卓也(テレビ朝日)、服部宣之(テレビ朝日)、山形亮介(角川大映スタジオ)
◇おしらせ
☆番組HP
https://www.tv-asahi.co.jp/yasuraginotoki/
☆Twitter
https://twitter.com/yasuragino_toki
☆Instagram
https://www.instagram.com/yasuraginotoki/
♬~
♬~
そろそろ発たんと
山ん中で日が暮れる。
俺は今晩 ここについてる。
お前 悪いけど
一人で帰ってくれ。
俺も泊まるよ。
しかし…。
そうさしてくれ。
うちには 三平兄ちゃんがいるから
大丈夫だ。
どこか そこらの農家に頼んで
卵をいくつか分けてもらってこい。
わかった。
ど… どなたさんかね?
紀子さんの古い知り合いです。
あなたは?
さ… 鮫島の大旦那に頼まれて
若奥さんに飯届けとるもんだ。
うっ…!
紀子さんは ここに
ずっと一人きりでいるんですか?
そ… そうだ。
医者は?
そんなもん
この界隈にゃ い… いねえ。
鮫島からは
時々 誰か来るんですか?
く… 来るもんか!
わしに 飯だけ届けるようにって
い… 一度も顔も出さねえよ。
病気がうつるって
誰も来ねえんだ。
こうやって
わしに 一日二回 飯運ばせて
あとは死ぬのを待ってやがんだ。
まだ生きてるかって
と… 時々 聞きに来る。
大して金は入ってねえけど
これで何か栄養のつくもん
食わしてやってください。
よろしく。
余ったら あなたに…。
よろしく。 よろしくお願いします。
今晩 わしら ここに付き添います。
本当によろしくお願いします!
わ… わかった。
あっ それから ここらで
鶏を飼ってる家 ありますか?
あ… ある。
卵を
分けてもらえますでしょうか?
うん。
行ってこい。
連れてってください。
ああ。
若奥さんは や… 優しい人じゃ。
病気がうつるから入るなと
わしに言う。
あの人が
さ… 鮫島に来た時から
わしゃ 知っとる。
若奥さんは
か… 顔も心もきれいな人じゃ。
わし 最後まで
ちゃ… ちゃんと面倒見る。
心配すんな。
♬~
(戸の開く音)
♬~
夢じゃないんだ…。
本当に… 公ちゃんだ。
ああ。
小野ヶ沢から
わざわざ来てくれたの?
ああ。
嬉しい。
小野ヶ沢は変わった?
変わってないよ。
鎮守の森も?
昔のままだよ。
祥恩寺の鐘 まだ鳴ってるの?
柿本のじっちゃんが
死んじまってからは
毎日 決まった時間に鳴る事は
なくなっちまったが
それでも
時々 突く奴がいるよ。
今年の正月も
一家で突いてきた。
懐かしい。
紀ちゃん。
一緒に小野ヶ沢に帰らないか?
馬力を手配して 俺 迎えに来る。
鮫島には俺から話をつける。
望月製糸にうまく話して
あそこのトラックか馬力を
なんとか借りてくる。
峠越えの道は
さすがに無理だが
下に下って県道を回りゃあ
遠回りだが
そんなに揺れんで済む。
もしも 馬力もトラックも
借りられなかったら
俺と三平と公平と三人で
大八車で紀ちゃんを乗せて運ぶ。
鉄兵兄さんに頼んだっていい。
そうだ。
兄さんが力を貸してくれる。
とにかく一緒に…
小野ヶ沢に帰ろう。
俺んちで一緒に住めばいい。
満州はね…。
広いの。
本当に広いの。
(紀子)広くてね 山が全然ないの。
(紀子)
見渡す限りのコーリャン畑。
(紀子)でも 夜になるとね
満天の星。
本当に 今にも降ってきそうな
怖いぐらいの満天の星。
その中からね
ずーっと遠くで
誰かが歌う
ものすごくきれいな歌声が
風に乗って 時々聞こえてくるの。
私たち開拓団に土地を接収されて
草屋根と土の 哀れな家作って…。
そこで暮らしてる満人の家族の
誰かが歌ってる悲しい歌。
とってもきれいで… 不思議な声。
(紀子)きれいで悲しいの。
ホーミーって言うんだって
その歌い方。
そのホーミーが… 時々…
風に乗って…。
(せき)
しゃべるな。
駄目 うつる。
駄目 本当に… 公ちゃん!
♬~
(せき)
小野ヶ沢に帰ろう。
本当に 帰ろう。
♬~
嬉しい。
でも無理。
そんな事ない!
本当に とても無理。
背負ってでも連れていく。
ありがとう。
でも 駄目。
夢の中で
これから 小野ヶ沢に帰る。
(はなをすする音)
♬~
〈僕らは その晩
そこへ泊まった〉
〈公一兄ちゃんは
お前は外にいろと
毛布を一枚くれて
表におん出された〉
〈きっと兄ちゃんは
僕に病気がうつらないように
紀子姉さんから
離したんだと思う〉
〈ニキビ…〉
〈紀子姉さんに
今日 会ってきたよ〉
〈姉さんは大丈夫だ。
心配するな〉
〈ホーミーって歌い方が
あるんだってな〉
〈どんなもんなのか
聴いてみたいな〉
〈ハゲも青っ洟も
その歌を聴きながら
そっちの星空を
見てるんだろうな〉
♬~(ホーミー)
〈翌日 僕らは小野ヶ沢へ帰った〉
(カラスの鳴き声)
ああ?
(カラスの鳴き声)
馬鹿にカラスが集まってんな。
荒木さんちの方角だ。
荒木さんとこ
なんかあったのかな?
(根来三平)おかえり。
(三平)水沼は どうだった?
ああ。
こっちは何事もなかったか?
大丈夫だ。
しののほうは?
あのままだ。
(2人)おかえんなさい。
(根来信子)どうだった? 水沼。
(公一のため息)
ああ。
会えたの?
会えた。
紀子姉さん 大丈夫だった?
信子 水をくれ。
(信子)うん。
何?
肉だ。
肉?
フミコの肉だ。
(一同)フミコ!?
フミコ 殺されたの?
荒木の畑にフラフラ出てきたのを
あいつが罠で捕まえた。
あいつ
どうやって殺すかもわからんで
わしんとこに頼みに来よったから
引導渡して 殺して解体した。
フミコの奴
悲しそうに わしの目を見た。
♬~
ひと晩 血抜きして
明日 食おう。
♬~
今夜は 山から風が吹くぞ。
風?
熊嵐と言うんじゃ。
熊が死んだ晩は きっと吹く。
そしたら みんなで祈ってやれ。
♬~
〈フミコが死んだ〉
〈ここらの山の主だった〉
〈フミコが死んで
肉になっちゃった〉
〈その晩 本当に熊嵐が吹いた〉
うちは 女にはついてないんだな。
(幸子)フミコ おいしいよ。
この鍋 味が濃すぎないか?
たまり醤油をうんと入れたのよ。
明日が
三平兄ちゃんの徴兵検査だから。