Eテレで第70回京都薪能を見た | 暑いですなあ

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秋田で京都薪能をテレビで見るとは思わなかったなあ。5月の七宝会以来、全く能楽には一切触れなかった。

6/1日
能〈平安〉は知らなかったけど、先日、横浜で上演された〈大典〉(大正天皇即位を祝して作られた。)をベースにした曲。
シテは井上裕久師。

片山九郎右衛門師の祖父にあたる片山博道師が戦後に改作したと、副音声解説の中嶋謙昌氏が仰っている。また今回の上演で令和に合わせて詞章が付け加われたとのこと。

脇能だと思うけど、スピード感あるというよりは、重厚感のある位にテレビ越しだけれども映った。ツレ四人の天女の舞や、落ち着いた神能などを堪能。かなり締めた舞台空間かな。

6/2日
〈絵馬〉
シテは杉浦豊彦師。テレビでは中ノ舞前からキリまで。舞アトの伸びやかな謡を聞くと懐かしくなる。外に放射するような柔らかな品のある舞台。スケールの大きさを感じる。

しかし、同じ脇能でも〈平安〉と〈絵馬〉の位取の違いがテレビ越しにもわかる。

6/1日
能〈草紙洗小町〉
シテは田茂井廣道師。
自分が唯一行った京都薪能の時に〈逆矛〉のシテを勤めていました。
久しぶりに田茂井廣道師の謡を聞くと、宝生流の故 佐野萌師の謡を思い出した。
藝が大きく見える。能役者は、少し観ないでいると藝が変わっていくのをテレビ越しでも実感する。田茂井廣道師の蔓物を観たくなったね。〈松風〉あたりを観たいし、来年の楽しみの一つ。

6/2日
〈羽衣 盤渉〉
シテは金剛永謹師。
スケールの大きい品のある舞。



副音声解説の中嶋謙昌氏は、解説を曲のどの場面で入れるかに神経を使ったのがわかるもの。ダラダラと解説が続くことはなく、舞の場面や大事な場面では解説を控え、舞台を視聴者に見させることの意識を仕向けていた。解説を挟む間が良い。曲を熟知していないと解説を入れる間はなかなか難しい。解説を入れる所が囃子のアシライや打切、囃子合わずの所など、自らも能楽師であるからなのか節を付けないサシみたいな感じだ。絶妙な間で打つ囃子みたいな解説。
深読みし過ぎかもしれないけどもね。

京都での能楽三昧は今考えると、贅沢な時間だった。

明日は久しぶりに病院行くのと、眠気がピークになったのでテレビが中座します。

おやすみなさい。
また、しばらく能楽からドロンします。