人も襲う猛獣のヒョウが 
 日本兵たちと心を通わせた 
 奇跡の実話。 
 
 戦火の中、優しさを失わなかった日本兵たちがいた― 
 “くじら部隊"と呼ばれた歩兵部隊にいた小隊長・成岡正久さんが 
 出会った1匹のヒョウの赤ちゃん。 
 “ハチ"と名づけられ、隊員たちからかわいがられたハチは、 
 人間を本当の仲間だと思うようになっていきました。 
 やわらかな日差しの下で、 
 ハチが隊員たちとじゃれて遊んでいたある日のことです。 
 「ハチは、おれたちの日常の風景になくてはならん存在になっちゅう」 
 隊員のひとりがハチの頭をなで、笑いながら話しかけていました。 
 「そうやのう。けんど、ハチは本当に猛獣やろうか。とても見えんわ」 
 別の隊員が大声で笑っていると、成岡さんも目を細めていました。 
 (本文より) 
 
     戦火の中、優しさを失わなかった日本兵たちがいた―“くじら部隊”と呼ばれた歩兵部隊にいた小隊長・成岡正久さんが出会った1匹のヒョウの赤ちゃん。“ハチ”と名づけられ、隊員たちからかわいがられたハチは、人間を本当の仲間だと思うようになっていきました。人も襲う猛獣のヒョウが日本兵たちと心を通わせた奇跡の実話。 
     【著者】祓川 学 (はらいかわ まなぶ) 
 ノンフィクションライター、児童文学作家。 
 1965年東京生まれ。 
立正大学経済学部卒業後、総合週刊誌、月刊誌等で 主に皇室記事を担当。 
 ほか事件、ヒューマン・ドキュメンタリー、著名人へのインタビュー記事にも取り組み、海外・国内で 取材活動を続けている。 
 主な児童向けの著書に『義足のロングシュート』『ぼくを救ってくれたシロ』『フラガールと犬のチョコ』 
 [岩手県読書感想文課題図書] (すべてハート出版)がある。 
 
 【イラスト】伏木 ありさ (ふしき ありさ) 
 1989年生まれ 。千葉県出身、東京都在住。 
 イラストレーション青山塾にてイラストレーションを学ぶ。 
 イラストレーターズ通信会員。 
 http://arisafushiki.com/ 
 
     祓川/学 
 ノンフィクションライター、児童文学作家。1965年東京生まれ。立正大学経済学部卒業後、総合週刊誌、月刊誌等で主に皇室記事を担当。ほか事件、ヒューマン・ドキュメンタリー、著名人へのインタビュー記事にも取り組み、海外・国内で取材活動を続けている 
 
 伏木/ありさ 
 1989年生まれ。千葉県出身。イラストレーション青山塾にてイラストレーションを学ぶ。イラストレーターズ通信会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)