【ゴルフ】福田、泥沼からV字回復でツアー通算3勝目射程2019年7月28日 紙面から
◇センチュリー21レディス<第2日>▽27日、埼玉県鳩山町・石坂GC(6470ヤード、パー72)▽晴れ、32.3度、南南東4.1メートル▽賞金総額8000万円、優勝1440万円▽108選手(うちアマ6人)▽観衆6744人 前日20位の福田真未(27)=安川電機=が3連続を含む5バーディー、2ボギーのベストスコア69で回り、首位と3打差の通算4アンダー3位に浮上した。5月下旬から出場5試合連続予選落ちとドロ沼にはまっていたが、7月に入りV字回復中。昨年8月のMeijiカップ以来のツアー3勝目を目指す。首位は7アンダーの稲見萌寧(もね、19)=都築電気、2打差の5アンダー2位に初日首位の原英莉花(20)=日本通運=が続き、福田と同じ3位に金田久美子(29)=スタンレー電気=らが並んでいる。 福田が言うところの「ナンデ病」発症は3月終わりのツアー第4戦ごろ。開幕2戦を5位、3位と好調に滑り出し「今年はかなりいけそうな手応えがあるんです」と話した直後だった。 「調子が良かったことで、逆に1打のミスに変にこだわってしまった。なんで? ナンデ?と考えてるうちに、突然チーピン(=強いフックボール)が止まらなくなって。どんどん考え込んで“穴”を深くした」。4~6月の出場11試合は予選通過がわずか3戦とどん底だった。 この日はそんな3カ月間がうそのような内容。1番パー5で第3打をピンそば1メートルにつけてバーディー発進すると、4番では7メートルのフックラインをねじ込む。10、15番とボギーも2つあったが、11番から3連続バーディー。5メートル、2メートル、1メートルのチャンスをしっかりものにした。 「スイング、特に切り返しのことばかり気にしていたら、体が思うように動かなくなっていた。(出場)2試合前のアネッサレディスから、もう構えたら何も考えずに思い切って振るようにしたら抜け出せた」とか。 ナショナルチームの一員として活躍したジュニア時代から2011年のプロテスト合格当初まで「例えば、前上がりの傾斜地からはどんな打球が出るとか、そういうことを何も知らず、考えずにゴルフをしていた」という本来は天才肌。だが、シード選手となり、優勝も飾るプレーヤーに成長するうち「考えすぎて自信をなくしていくというループ」に陥ることに。15年シーズン前半にはトップスイングからクラブを下ろせない“ショットイップス”も経験した。 「でもやっとです。まだミスは出るけど、明日はすごく楽しみです」。完全復活を告げる通算3勝目は、手を伸ばせば届くところにある。 (月橋文美)
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