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2019-07-28

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・人が、毎日の暮らしを続けているなかで、
 寝たり起きたり歩いたり、
 座ったり腰掛けたりをしているけれど、 
 意識的に転ぶということはしていない。
 日常の生活でなくて、スポーツの場面などでも、
 たとえば相撲などの競技では、
 転んだらそれだけで負けである。
 陸上の競技でも転んだらもう致命的な不利になる。

 しかしまぁ、ラグビーの試合を観ていると、 
 選手たちが、転ぶ転ぶ、転ばせる転ばせる、
 当たり前のように100キロもある身体を
 地面に叩きつけているのだ。
 しかも、走っている状態から体当たりされて、
 急に転んだり転ばされたりしている。
 そんなことを平然とやっているのである。
 痛がりもしてないし、
 ダメージを受けてるようにも思えない。
 なんじゃろう、あの人たちは?!

 ラグビーの「ニワカ」ファンになって、
 野次馬気分で生の試合を観戦したり、
 選手や詳しい方と会う機会もあったりするうちに、
 ほんとにおもしろくなってきた。
 昨日も、ワールドカップの前哨戦とも言える
 対フィジー戦が釜石であったのだけれど
 (勝ったせいもあるけど)おもしろかったなぁ。
 夜になって、録画を観て特に感心していたのが、
 ラグビーはよく転ぶスポーツだ、ということだった。

 転ぶということは、一般の人間にとっては、
 かなりの大事件であるはずだ。
 ぼく自身のことを振り返っても、
 30歳以後は3回くらいしか転んでないし、
 その都度大きなショックがあった。
 それを、80分の間ずっと繰りかえしているんだもの。
 あらためてラグビー選手たちのことを尊敬したよ。
 野球ではヘッドスライディングするだけでも、
 献身的で勇気あるプレイとしてほめられるよ。
 巨体を倒しまくり転がしまくるラグビーは、異次元だ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
そしてさらに、相当な頭脳戦を展開しているんだよねー。


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