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【高校野球】

至学館、雨に救われて4強 前日6回0-4でノーゲームからの「奇跡」

2019年7月27日 紙面から

豊川-至学館 1回裏至学館1死一塁、左越えの2点本塁打を放ち塁を回る牧山=小牧市民球場で(松田雄亮撮影)

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 雨に救われ、至学館が生き残った。25日の試合は6回表が終了した時点で豊川に0-4とリードされていたが、急に降り出した大雨のため、2時間近い中断の末にノーゲーム。仕切り直しの一戦は終始リードを奪い、豊川を振り切った。

 「天の神様のおかげ。試合をできることが奇跡。奇跡を楽しめ、と選手に話した。昨日(25日)の反省が、きょうにつながった」。麻王義之監督(55)は厳しい表情を緩めてナインをたたえた。

 1回に3番・関の適時打と、4番・牧山の3戦連発となる高校通算36号の2ランで3点を先取。前日の嫌なムードを先制パンチで振り払った。ベンチ前で麻王監督から最敬礼で迎えられ、「ありがとう」と声をかけられた牧山は「恵みの雨で試合が流れ、風が吹いている。つかみ取らないといけないと思った」と振り返った。

 牧山は捕手としても、25日に出番がなかった2年生左腕の渡辺を巧みにリード。豊川の強打を痛感し「ボール半個(の制球)を大事に」と声をかけ続けた。渡辺は11安打を浴びながらも、3失点完投。麻王監督は「昨日、出しそびれた渡辺が、いい投球をしてくれた。不思議です」と味方をしてくれた多くの運に感謝した。

 麻王監督にとって、豊川の今井監督は中京(現中京大中京)の2年後輩。「九分九厘勝っていたチームが敗れる。気の毒だけど、これも野球。敬意を持たないといけない」と複雑な思いを明かした。牧山も「相手は悔しいと思う。絶対に甲子園に行くつもりで、全員で勝ちに行く」と気を引き締める。28日の準決勝は桜丘と対戦。豊川ナインの思いも背負い、戦い続ける。 (麻生和男)

 ◇愛知▽準々決勝(小牧市民)

豊 川 001000200―3

至学館 30000200x―5

(豊)菊間、米庄-家田

(至)渡辺-牧山

本塁打牧山(至)

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