Food / 2019.05.05
text : Mami Moroi / photo : Tomoyoshi Oshiyama / styling&coordinate : Yumiko Yoshinuma
二十四節気に応じた旬の食材を使った料理を紹介するこのシリーズ。今回は夏のはじまりを告げる「立夏」。立夏は毎年5月6日頃、ちょうどゴールデンウイークの時期です。スーパーではそろそろ夏野菜が目につくようになってきますが、中でもこの季節のごちそうがそら豆。そのままゆでて食べるのが一般的ですが、じつは炭水化物との相性が抜群。パエリアでそのおいしさを存分に味わってください。
米…2合
鶏もも肉…200g
そら豆…20粒
玉ねぎ…小1/2個(80g)
にんにくのみじん切り…小さじ1(5g)
トマト水煮(カット)…50g
A白ワイン…大さじ1
A顆粒コンソメ…小さじ1/2
A塩…小さじ1/2
オリーブオイル…大さじ1
塩…小さじ1/2
黒こしょう…適量
イタリアンパセリのみじん切り(あれば)、レモンのくし形切り…各適量
① そら豆は塩ゆでし、薄皮をむく。鶏肉はひと口大に切り、塩と黒こしょう少々で下味をつける。玉ねぎはみじん切りにする。
② フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、鶏肉を皮目から入れる。きつね色になったら返し、さっと焼いて一度取り出す。
皮目は香ばしく焼きますが、あとで加熱するので、中まで火が通らなくてもOKです。
③ ②ににんにく、玉ねぎを加え、弱火でじっくり炒める。トマトの水煮を加え、軽く煮詰めたら米を加え、全体に油が回ったら炊飯器に移す。
炒めすぎるとパラッと仕上がらないので、米を加えたら炒め過ぎに注意しましょう。
④ ③にAを加えて分量の水を足し、②の鶏肉をのせて普通に炊く。炊き上がったら、①のそら豆をのせて2~3分蒸らし、器に盛って黒こしょう適量と、あればイタリアンパセリをふり、好みでレモンを絞っていただく。
調味料をすべて入れてから、炊飯器の2合目の線まで水を足します。
諸説ありますが、そら豆の原産地は北アフリカからカスピ海沿岸にかけて。新石器時代の遺跡からも発見され、世界最古の農作物のひとつとしても知られています。中国を経由し、日本に伝来したのは、奈良時代。江戸時代になると新たな品種もつくられていたようです。栄養的には、植物性たんぱく質が豊富なほか、ミネラルやビタミンB群、食物繊維も。さやの色が鮮やかでつやがあるものを選び、保存する時には必ずさやのままポリ袋に入れ、できるだけ3日以内に食べきりましょう。
教えてくれたのは...
吉沼弓美子さん
プロフィール:フードコーディネーター・管理栄養士。企業で管理栄養士を務めたのち、イタリア・ボローニャのシミリ料理学校にて、イタリア家庭料理を学ぶ。帰国後、料理研究家のアシスタントを経て、2005年独立。幅広いメディアで活躍中。イタリア料理教室Cucina del Cielo主宰
大皿に盛りつけ、パエリアの華やかさを演出しました。食卓の中心を飾ればパーティー等にも活躍しそうです。大皿はさまざまなシーンに活用できるので、ひとつ持っておくと便利です。
火加減や加熱時間の調節がちょっと難しいパエリアですが、炊飯器を使えば失敗なし! 蒸し上がったときのそら豆のいい香りも、たまりません。休日に、おもてなしに、ぜひ試してみてくださいね。
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