社会

京アニ火災事件に「NHK陰謀論」 加速するデマ情報に注意を

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 こうしたデマを真に受けてか、NHKが現場取材を通じてスタジオ付近の公園で犯人の目撃情報があったことや、ガソリン携行缶の段ボールや着火剤の袋が捨てられていたことを報じたことさえ不審がる声もネットで上がった。

 「NHKニュース」の公式Twitterアカウントには、「なんでNHKが警察より先に発見できたの?」「リポートしてないで鑑識に回せよ」「なんかモヤモヤする」などと、攻撃的なリプライが複数飛んでいる。

 こうした異常な状況を鑑みて、NHKは正式にデマと否定するに至ったのだろう。

 京アニの事件については、ありとあらゆるデマがネット上に拡散している。京都府警は「事案の重大性から」という理由で青葉容疑者の回復を待たずに氏名を公表したが、これはデマの拡散を防ぐ目的もあってのことだった可能性がある。

 まだ動機も分かっていない現段階で、すでに青葉容疑者を「精神疾患者」や「アニメ関係者」などと断定する情報も流れている。これが偏見を助長するものであることは言うまでもない。

 この重大事件について、ネット上の真偽不明な情報を鵜呑みにしてしまうのは危険だ。冷静さを欠いた情報拡散は控えてほしい。

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