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【ドラニュース】

「1軍で勝利に貢献するのが使命」根尾が独占インタビュー

2019年7月24日 15時19分

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 中日・根尾昂内野手(19)の本紙独占インタビューの最終回は「未来」。過去から学び、そこから得た知識をもとに未来を切り開くために志を立てる。さて、1年後の自分の姿をどう捉えているのだろうか。 (聞き手・渋谷真)

 ー与田監督が「根尾の活躍できる場所をみつける」と発言していることは?

 根尾「こないだ(1軍の)練習に参加したときにマスコミの方から聞きました。ファームでも結果を残せていない立場ですが、このチームに入った限りは1軍で勝利に貢献したいし、するのが責任、与えられた使命だと思っています」

 ーその発言は「遊撃以外」という意味でもある。つまり遊撃一本でなくなるかも

 「下ではずっとショートのスタメンで出させてもらっている立場ですから、ショートでどうやって結果を残せるのかを考えていますが、どんな形でもチームに貢献するのは使命なので、やれることはやりたいなと。でも『目指しているもの』は変えずに。そのイメージは求めて。それはショートだけではなく打撃もそうですが。試合前や後の練習では他のポジションもやっていますし、それは自分の引き出しにはなっています。呼ばれたときに向けてしっかり準備できるようにします」

 ー自室にテレビがないが、読書は? 大阪桐蔭の西谷監督からは「みんなが寝ていた遠征帰りのバスでも本を読んでいた」との証言があるが

 「寝てましたよ(笑)。カバンの中には本は入れていましたけど。今も読みます。最近はいい本を読んでませんが…。書店も行きますが、周りから情報を得て、ネットで購入したり」

 ー最近、読んだ本で印象的なものがあれば

 「プロに入る前ですが『言志四録(げんししろく)』(※注1)ですね」

 ーまた難しい本を(笑)

 「高校の先生に薦められました。言葉で説明するのは難しいですが、日本という国の中で、トップに立ってきた人の志というか、読んだらなるほどなと思えた本です。今も大事にしています」

 ー最も有名なのは「少(しょう)にして学べば、則ち壮(そう)にして為すこと有り」。これは若いうちにあえて難しいグラブを選んだあなたの考えに通ずるものがある。学びと志の大切さ…。これで言志四録が書店に平積みされるかも…

 「ああ…。やめてください(笑)」

 ー過去から学ぶ根尾昂に未来を聞きます。1年後の自分は?

 「1軍でバチバチのレギュラーになれているかはわかりませんが、今よりは近いところにはいたいです。基礎をやり続けてみて、自分の中の『できること』がどれだけ増えるか。間違いなく体は一回りも二回りも大きくなっていてほしい」

 ーでは3年後は?

 「それはわかりません。1週間、2週間先のことしか今は考えられないので。今の毎日はやりがいを感じています。基本、この5カ月やってきたことは同じです。それがいつ、自分の中に落ちるか。きょうはできる。そう信じています」

 (※注1)▼言志四録 江戸後期の儒学者・佐藤一斎(いっさい)が後半生に著した随想録。「言志録」「言志後録」「言志晩録」「言志耋(てつ)録」の四書の総称。指導者のバイブルとされ、西郷隆盛が愛読した。

 

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