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2019年7月24日 紙面から
広島-中日 2回裏2死、小園の打球が当たり倒れ込む大野雄(小沢徹撮影)=マツダスタジアムで
勝利への執念で投げきった。2回に右膝に打球を受けた大野雄が、その後も志願の続投で5イニングを1失点。投球回と球数83球は今季自身最少だが、数字以上の大きな力をチームに与えた。
アクシデントは2回だ。スタメン出場した高卒ルーキーの小園の打球が右膝に直撃。思わず倒れ込み、苦悶(くもん)の表情を浮かべた。足を引きずりながらベンチに。三塁ダッグアウト裏でトレーナーの処置を受けた。骨に異常はないのか、力は入るのか…。まだ確認を終わる前から「絶対に行きます!」と自ら続投を志願していた。首脳陣やトレーナーからのOKサインが出ると右膝をテーピングで圧迫、小走りでマウンドへと戻っていった。
「火曜日を投げるということもありますからね」。連戦が始まる週の始めを任される責任感。それが続投へと気持ちを駆り立てた。右足への衝撃を減らすために二段モーションをやめ、クイック気味の投法に変更。それでもこの日、最速の150キロに次ぐ149キロを2回以降にも計測。「なくはなかった」と言う痛みは、気合で打ち消した。
4回には2死二塁で再び小園を迎え、左翼線へぎりぎりのファウルを打たれた。阿波野投手コーチから「足、大丈夫か? 確実にアウトを取ろう」と声を掛けられ、最後の力を振り絞り空振り三振に仕留めた。
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