数が足りなかった剣闘士(^▽^;)
最近は、
FBを通じてベタ情報を収集する事が多いのですが、私が参加しているワイルドベタのグループ内のディスカッションの中で、ある事実(・・・ただ単に私が知らなかっただけだが。。)が判明した為、お知らせするモノです^^

ベタ・グラディエーターの名前で入荷した個体のワイルドF1。 オス個体。
今回のお題は、ベタ・グラディエーター Betta gladiator です。わが家では昨年から一般ルートで入手した、“ベタ・グラディエーター”を飼育。現在、F1を得ています。
先ずは、恒例の地図で生息地の確認ですよ^^

ベタ・グラディエーター、生息地の図。
ベタ・グラディエーターBetta gladiator は、2005年にTan & Ngによって記載されたユニマクラータ・コンプレックスの一種です。分布地はボルネオ島のマレーシア領、サバ州のマリアウ盆地(Maliau)です。
国内には、インドネシア領のマリナウ(Malinau)のからと推測される、ユニマクラータ系の魚が“ユニマクラータ・マリナウ”の名前で入ってくるが、最近は、“グラディエーター・マリナウ”の名前で、わが家で維持っている“グラディエーター”と同じ魚が某大手問屋から国内に流通している。これは単なる誤記と思われるが、まあ、問屋は基本的に現地シッパーからの情報を受取り、流すだけの存在なので、ID検索能力など少ない例外を除いて、そもそも期待できないのであるよ。まあ、シッパーと輸入時期の特定が追跡出来る程度である。
ただ、入荷情報を一般にも公開(現状、姫路ではなく、東京方のみ、みたいであるらしい。)して、最寄りの取り扱い店も紹介しているのだから、不細工な事やっていれば、問屋のみならず、小売店も信用を失う事になるのだから、日々、魚についての勉強はプロとしてはすべきだろう。今はホームセンターの担当にセールスしてればイイ時代では無い筈である。
因みにマリナウ(Malinau)は、地図の中央辺り。セサヤップ川流域に近い場所である。情報によると、この辺りがオケラータの南限らしい。恐らく、“ユニマクラータ・マリナウ”もオケラータの数多い1タイプと言う事になると思う。

更にクローズアップした図。
山に囲まれた盆地であることが見て取れる。情報によると、この辺りは自然保護区になっているようである。

さてさて、具体的なお話し。
件のFBのグループでの話になりますが、どうやらグラディエーターは、胸鰭の条数が16-17本と他のユニマクラータ・コンプレックス(今回からユニマ系と言う言葉はヤメにしています^^)のメンバーより明確に多いらしいのである。
で、早速確認である^^
記載の内容を見ると、採集場所・生息環境の他、採集した個体の身体測定の結果と言うか、それが新種と言うだけの根拠が記されている。今回は記載論文が見付けられなかったので、fishbaseと言います、私がよく利用するウェブ上のページの情報で確認してみましたよ。
やはり、胸鰭:16-17とある!㊤の画像は、わが家で殖えたF1である、数をカウントしてみると・・・12ないし、13本!
あっけなく、グラディエーターでないことが確定である(^▽^;)
一応、別の個体も。。

・・・12本!
更に別の個体。

・・・12本!!
ついでにパトティ。。。

13本。
と、言う事で
いとも簡単に種類の検索が出来てしまったのであった!
国内に初めてグラディエーターの名前で入ったのは、大阪のFさんだと思われますが、その写真がアクアライフ2010年11月号に載っている。この個体とわが家の“グラディエーター”が同じ場所から採集されたかどうかは不明だが、この個体も、胸鰭がカウントし辛いポーズなので断言できないが、恐らくグラディエーターではなく、オケラータだと推測される。
誤解のないように言えば、グラディエーターでない事が判明したからと言って、この魚自体が無価値と言う事ではない。ただ、グラディエーターの基準から外れている、と言うだけの話である。入手後、この魚が入荷する度、また、オークションを含めてチェックしているが、見ている外見上の雰囲気では、個体群として存在すると推定できる。
ただ、詳しい産地情報も明らかでないし、グラディエーターでもないので、このベタの受ける印象から、とりあえずオケラータ“sp.ラウンドヘッド” Betta ocellata “sp. Round head ”と仮に呼ぶ事を提案したい。
一応、リアルなグラディエーター画像を。

・・・この画像では、流石に胸鰭の条数をカウントするのは不可能。。外見上は、尾鰭の格子模様がはっきり表れている事でしょうか。。状態にもよるが、オケラータ系は成長と共に不明瞭になる場合が多い。。
やはり、記載を読み込んで身体検査しなければ、この類の同定は難しい(しても難しい?)。それと極めて地域変異が多い、ユニマクラータ種群にあって、記載者のタン教授が数種のみを記載したかなとなく分った気がしましたね^^
ただ、遺伝的分析によらない記載なので、古典的といえば古典的^^この辺りが調査されれば、より客観性のある記載になるとなるし、系統地理的にも面白い結果が出そうな気がいたしますなぁ。
サイエンスの進展を受け入れながら、新しい種やタイプの発見を素直に喜ぶ。これがネイティブ・フィッシュをたしなむアクアリストの正しいあり方だと思うのだが、どうだろうか?
十年以上前は、ワイルドベタ情報と言えば、日本がリードしている感があったのだが、今やインドネシアやマレーシア、シンガポール、タイなどの原産地の人々の方が良く知っておられる様子。まあ、原産国なのだから当然と言えば、当然なのだが、それ以上に情熱と言うものが違う気がする。FBのある友人もユニマクラータマスターと呼ばれ、自ら採集に赴くスーパーマニアなのだが、来年、グラディエーターの採集に挑戦するみたいである!
【追伸】

初代・“グラディエーター”オス個体、昨日の図。・・・最近は仲が良かったので、ペア飼いしていたのだが、昼頃見てみるとオスはメスにいたぶられ、ご覧のような有様に。グラディエーターで無かった事が判明した事とは、全く関係ありませんがね。。
FBを通じてベタ情報を収集する事が多いのですが、私が参加しているワイルドベタのグループ内のディスカッションの中で、ある事実(・・・ただ単に私が知らなかっただけだが。。)が判明した為、お知らせするモノです^^
ベタ・グラディエーターの名前で入荷した個体のワイルドF1。 オス個体。
今回のお題は、ベタ・グラディエーター Betta gladiator です。わが家では昨年から一般ルートで入手した、“ベタ・グラディエーター”を飼育。現在、F1を得ています。
先ずは、恒例の地図で生息地の確認ですよ^^
ベタ・グラディエーター、生息地の図。
ベタ・グラディエーターBetta gladiator は、2005年にTan & Ngによって記載されたユニマクラータ・コンプレックスの一種です。分布地はボルネオ島のマレーシア領、サバ州のマリアウ盆地(Maliau)です。
国内には、インドネシア領のマリナウ(Malinau)のからと推測される、ユニマクラータ系の魚が“ユニマクラータ・マリナウ”の名前で入ってくるが、最近は、“グラディエーター・マリナウ”の名前で、わが家で維持っている“グラディエーター”と同じ魚が某大手問屋から国内に流通している。これは単なる誤記と思われるが、まあ、問屋は基本的に現地シッパーからの情報を受取り、流すだけの存在なので、ID検索能力など少ない例外を除いて、そもそも期待できないのであるよ。まあ、シッパーと輸入時期の特定が追跡出来る程度である。
ただ、入荷情報を一般にも公開(現状、姫路ではなく、東京方のみ、みたいであるらしい。)して、最寄りの取り扱い店も紹介しているのだから、不細工な事やっていれば、問屋のみならず、小売店も信用を失う事になるのだから、日々、魚についての勉強はプロとしてはすべきだろう。今はホームセンターの担当にセールスしてればイイ時代では無い筈である。
因みにマリナウ(Malinau)は、地図の中央辺り。セサヤップ川流域に近い場所である。情報によると、この辺りがオケラータの南限らしい。恐らく、“ユニマクラータ・マリナウ”もオケラータの数多い1タイプと言う事になると思う。
更にクローズアップした図。
山に囲まれた盆地であることが見て取れる。情報によると、この辺りは自然保護区になっているようである。
さてさて、具体的なお話し。
件のFBのグループでの話になりますが、どうやらグラディエーターは、胸鰭の条数が16-17本と他のユニマクラータ・コンプレックス(今回からユニマ系と言う言葉はヤメにしています^^)のメンバーより明確に多いらしいのである。
で、早速確認である^^
記載の内容を見ると、採集場所・生息環境の他、採集した個体の身体測定の結果と言うか、それが新種と言うだけの根拠が記されている。今回は記載論文が見付けられなかったので、fishbaseと言います、私がよく利用するウェブ上のページの情報で確認してみましたよ。
やはり、胸鰭:16-17とある!㊤の画像は、わが家で殖えたF1である、数をカウントしてみると・・・12ないし、13本!
あっけなく、グラディエーターでないことが確定である(^▽^;)
一応、別の個体も。。
・・・12本!
更に別の個体。
・・・12本!!
ついでにパトティ。。。
13本。
と、言う事で
いとも簡単に種類の検索が出来てしまったのであった!
国内に初めてグラディエーターの名前で入ったのは、大阪のFさんだと思われますが、その写真がアクアライフ2010年11月号に載っている。この個体とわが家の“グラディエーター”が同じ場所から採集されたかどうかは不明だが、この個体も、胸鰭がカウントし辛いポーズなので断言できないが、恐らくグラディエーターではなく、オケラータだと推測される。
誤解のないように言えば、グラディエーターでない事が判明したからと言って、この魚自体が無価値と言う事ではない。ただ、グラディエーターの基準から外れている、と言うだけの話である。入手後、この魚が入荷する度、また、オークションを含めてチェックしているが、見ている外見上の雰囲気では、個体群として存在すると推定できる。
ただ、詳しい産地情報も明らかでないし、グラディエーターでもないので、このベタの受ける印象から、とりあえずオケラータ“sp.ラウンドヘッド” Betta ocellata “sp. Round head ”と仮に呼ぶ事を提案したい。
一応、リアルなグラディエーター画像を。
・・・この画像では、流石に胸鰭の条数をカウントするのは不可能。。外見上は、尾鰭の格子模様がはっきり表れている事でしょうか。。状態にもよるが、オケラータ系は成長と共に不明瞭になる場合が多い。。
やはり、記載を読み込んで身体検査しなければ、この類の同定は難しい(しても難しい?)。それと極めて地域変異が多い、ユニマクラータ種群にあって、記載者のタン教授が数種のみを記載したかなとなく分った気がしましたね^^
ただ、遺伝的分析によらない記載なので、古典的といえば古典的^^この辺りが調査されれば、より客観性のある記載になるとなるし、系統地理的にも面白い結果が出そうな気がいたしますなぁ。
サイエンスの進展を受け入れながら、新しい種やタイプの発見を素直に喜ぶ。これがネイティブ・フィッシュをたしなむアクアリストの正しいあり方だと思うのだが、どうだろうか?
十年以上前は、ワイルドベタ情報と言えば、日本がリードしている感があったのだが、今やインドネシアやマレーシア、シンガポール、タイなどの原産地の人々の方が良く知っておられる様子。まあ、原産国なのだから当然と言えば、当然なのだが、それ以上に情熱と言うものが違う気がする。FBのある友人もユニマクラータマスターと呼ばれ、自ら採集に赴くスーパーマニアなのだが、来年、グラディエーターの採集に挑戦するみたいである!
【追伸】
初代・“グラディエーター”オス個体、昨日の図。・・・最近は仲が良かったので、ペア飼いしていたのだが、昼頃見てみるとオスはメスにいたぶられ、ご覧のような有様に。グラディエーターで無かった事が判明した事とは、全く関係ありませんがね。。
Category: ワイルドベタ > ベタ・ユニマキュラータ種群
07:43 | Comment(5) | TrackBack(0) | EDIT