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放送作家の高田文夫さんは野球少年だった…

2019年7月11日 16:55 東京新聞

【コラム・筆洗】

 放送作家の高田文夫さんは野球少年だった。小学生の時、渋谷の少年チームと対戦した。二試合とも負けた。高田少年さぞや悔しかったことだろう

▼一、二年後。テレビをつけるとあの渋谷の野球チームの面々が映っている。歌って踊っている。高田さんが語っているのは、結成当時のジャニーズである。「もうあの頃から何をやってもジャニーズには負けていたのである」

▼ジャニーズをはじめ、SMAP、嵐などの数多くの男性アイドルを育成した「ジャニーズ事務所」社長のジャニー喜多川さんが亡くなった。八十七歳。長きにわたって、あこがれや夢を大衆に提供し続けてきた人だろう

▼雨で野球の練習ができない。仕方なく入った映画館で見た「ウエスト・サイド物語」に興奮し、少年野球チームは芸能の世界を目指すようになる。ジャニーズ結成の物語と聞く。ジャニーさんの雨の日は日本のエンターテインメントにおける一つのジャンルを確立するまでに至った

▼「人生で最初に応援したジャニーズのアイドルは誰ですか」。よく知らない人との間で会話の糸口がつかめない場合、この質問を試してみればよい。たいていの人がアイドルの名を挙げて、なにかを語りだすだろう

▼どなたにもあこがれたアイドルがいて、夢中になった大切な季節がある。それぞれの熱狂の季節を演出し続けた人がステージ袖から去った

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cat_18_issue_oa-tokyoshimbun oa-tokyoshimbun_0_7a016937f4e6_LGBT 行き場失い生活困窮 差別や偏見なくす法整備進めて 7a016937f4e6 0

LGBT 行き場失い生活困窮 差別や偏見なくす法整備進めて

2019年7月10日 16:55 東京新聞

 梅雨空が広がる日曜午後。埼玉県の派遣社員の男性(47)は、東京・新宿二丁目で毎月開かれる同性愛者の交流イベントに参加した。十数人が集まったビル三階の会場。男性が三十代のゲイの友人に声をかけると、「元気そうじゃん」。長野に出掛けたことや、よく行く飲食店などたわいのない話をしながら一時間余を過ごした。

カミングアウト直後に…

 男性は二十代半ばでゲイと自覚した。「同性愛を隠さずにいられる居場所。自分が生きていると実感し、世の中とつながっていると確認できる」と話す。だが、そんな場所は多くはない。

 男性は今年一月、派遣先の神奈川県内の工場を辞めた。親しい同僚にだけ、ゲイと打ち明けた直後、その同僚から仕事中に何回も後ろからズボンに手を入れられた。股間を触られそうになり、本人や派遣元の担当者に「セクハラだ」と訴えたが、対応してもらえず職場に居づらくなった。「ばかにされた感じがした」
 退職して会社の寮を出たため、家を失った。男性は大手鉄道会社の正社員を辞めてから転職を繰り返し、蓄えもなかった。中野区のマンションの一室でNPO法人などが運営するシェルター「LGBT支援ハウス」を頼るしかなかった。

宙に浮く法案

 参院選では、与野党ともに多様性ある社会の実現やLGBT理解を掲げる。自民は選挙公約に「理解の増進を目的とした議員立法の速やかな制定」と明記する。先の国会で法案提出を目指していたが、見送っている。党内事情に詳しい関係者は「当事者が何に困っているか、まだ見えていない。党内の法整備の優先度は低い」と明かす。昨年十二月に野党六党派が共同提出した「LGBT差別解消法案」も審議されぬままだ。

 男性は二月末に再就職してシェルターを出た。今は埼玉県内の工場で働く。新しい職場ではまだ誰にもゲイと打ち明けてはいない。

 男性は「日本では同性間のセクハラを訴えても聞いてもらえない。同性カップルは結婚できないし、パートナーの死に際に会えなかったり、財産を相続できなかったりするのもおかしい。皆が生きやすい世の中へのルールを作ってほしい」と願う。

支援のニーズ高く

 一人で苦しんでいるのは男性だけではない。シェルターの運営メンバーで、エイズに関する啓発や支援をしてきたNPO法人「ぷれいす東京」代表の生島嗣さん(60)は「LGBTには、セクシュアリティーの問題があるために家族と疎遠で、周囲に『助けて』と言えない人が少なくない」と説明する。

 学校や職場で、いじめやハラスメントの被害を受けやすく、心身の不調から退職などに追い込まれ、住まいを失う場合もある。昨冬の開設以来、シェルターには男性を含め三人が入居した。運営に携わる立教大大学院特任准教授の稲葉剛さん(50)は「LGBT困窮者への支援ニーズが高いことが確認できた。背景には根強い差別や偏見がある」と話し、差別をなくす取り組みや支援の重要性を訴えた。 (奥野斐)

<LGBTと法整備> LGBTはレズビアン(女性同性愛者=L)、ゲイ(男性同性愛者=G)、バイセクシュアル(両性愛者=B)、トランスジェンダー(出生時の性別と異なる性を自認する人=T)を指し、性的少数者の総称としても使われる。世界では70超の国で性的指向に関する差別を禁じた法制度があるが、日本にはない。先進7カ国(G7)で同性婚やパートナーシップが法的に認められないのは日本のみ。同性カップルを自治体が認める「パートナーシップ制度」は全国24自治体(7月1日現在)に広がったが、法的効力はない。

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cat_18_issue_oa-tokyoshimbun oa-tokyoshimbun_0_43de9af15868_ジャニー喜多川さん死去 独自の審美眼 男性アイドル集団を築いた魔法の言葉「ユー、やっちゃいなよ」 43de9af15868 0

ジャニー喜多川さん死去 独自の審美眼 男性アイドル集団を築いた魔法の言葉「ユー、やっちゃいなよ」

2019年7月10日 16:55 東京新聞

 9日に87歳で死去したジャニー喜多川さんはあまり表に出てこない人だったが、「ユー、やっちゃいなよ」という名言はよく知られている。この言葉一つでさまざまなステージが決まる“魔法の言葉”だった。 

 言葉のノリは軽いが、責任は重い。しかし、それはタレントの実力の見極めがあってのこと。見てきただけでも堂本光一さん、滝沢秀明さん、亀梨和也さんらがこの言葉をきっかけにスターへの階段を上っていった。

確かな審美眼、稀代の演出家

 独自の審美眼でタレントを見いだし、一代で芸能史に残る男性アイドル集団を築いた喜多川さん。希代の演出家でもあった。

 多彩な空中浮遊「フライング」や、舞台に大量の雨を降らせる演出で観客を沸かせ、おとぎ話をアイザック・ニュートンの人類滅亡説へつなげる奇想天外な設定で驚かせたりもした。頭の中は無限の宇宙。日本語が分からない人にも、すごさが分かる「世界基準」の舞台を作り続けた。

タレントから慕われて

 他人がやったことはやらない。さらに、一年として同じことをやらないことも喜多川流。世の中は常に動いていて、エンターテインメントも変化する。その軽やかさがこの人の神髄でもあった。

 所属タレントからは「社長」ではなく、親しみを込めて「ジャニーさん」と呼ばれた。マイケル・ジャクソンさんをはじめ海外の多数の著名人とも親交があった。自社ビルのエレベーターに数日閉じ込められたという話を愉快そうに語るなど気さくな面もあった。

世界へ広がる夢

 あまり公の場に姿を見せることはなかったが、ある舞台の製作に際し、こんなことを語っていた。「ブロードウェーに芝居を見に行くんじゃなく、海外の人を日本に来させるんですよ」。観光ルートにも組み込ませる。それが夢だ、と。

 ジャニーズの舞台を外国人も楽しむ-。その夢は半ば現実化していたが、まだまだ「宇宙」を見せてもらいたかった。 (鈴木学)

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cat_18_issue_oa-tokyoshimbun oa-tokyoshimbun_0_b9c1810c2ab7_暑い日になぜか食べたくなる…激辛スナック菓子4選 <比べてみま選科> b9c1810c2ab7 0

暑い日になぜか食べたくなる…激辛スナック菓子4選 <比べてみま選科>

2019年7月10日 16:55 東京新聞

 暑い日には、なぜか辛い食べ物が食べたくなる。そんな時は、手軽に食べられる激辛スナック菓子はいかが。香辛料をきかせた、ただ辛いだけではなく、うま辛さを感じるポテトスナックや、煎餅(せんべい)などの商品を紹介しよう。 (価格は参考)

期間限定 花椒入り

▼「亀田の柿の種 シビ辛ラー油味」

 中国・四川料理で使われるしびれる辛さの香辛料・花椒(ホアジャオ)を使った柿の種。

 トウガラシから抽出したエキスを配合する、ピリッと辛いスタンダードの「亀田の柿の種」に花椒を取り入れた期間限定商品。花椒をふんだんにきかせたラー油味をベースに、フライドガーリック、オニオンのパウダーを加えた。カリッと香ばしく、定番のピーナツとの相性も抜群。

 7月末までの販売。182g×6袋、302円前後。亀田製菓(電)0120・24・8880

香辛料でうま辛に

▼「暴君ハバネロ」

 かつて、世界で最も辛い唐辛子といわれていた「ハバネロ」を使ったリング状のポテトスナック。

ハバネロの攻撃的な辛味を、野菜エキスパウダーや、クミン、パプリカのパウダーなどの香辛料とバランスよく組み合わせた。ただ刺激が強いだけでなく、うま辛いのが特徴。56g、108円前後。

 花椒とポークのうま味をきかせ、汁なし担々麺の味わいを再現した「暴君ハバネロハバ麺・汁なし担々麺味」(60g、132円前後)も。東ハト(電)0120・510810

日本酒に合いそう

▼「わさびの種」

 信州安曇野産の本わさびを使った小さな小判のような形の薄焼き煎餅。日本酒のおつまみに合いそうだ。ほか激辛では、白こしょう・黒こしょう・山椒(さんしょう)の香辛料で味付けした「三椒の種」、一味唐辛子をきかせ、特製しょうゆだれで仕上げた「とうがらしの種」がある。すべて、国産うるち米100%を使い、食感と香りをキープするため、酸素と水蒸気の透過防止のためのバリアーフィルムをパッケージに採用する。

 各80g、216円前後。越後製菓(電)0120・917・651

サクサク軽い食感

▼あげ玉本舗「シェイク de チャチャチャ」

 あられ感覚のような食感のあげ玉のお菓子。あげ玉というと、油っこいのではないかと連想するが、同製品は、上質のキャノーラ油で高温で短時間手揚げしたあと、すぐに油を搾ることで、油っぽさを抑えてある。サクサク軽い少し大きめのあげ玉に激辛のフレーバーをふりかけ、シェークして食べる。ハバネロ+カレー「極辛カレー味」と唐辛子+カレー「激辛カレー味」の2種が。

 各67g、378円。協和食品工業(電)099・298・2430

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cat_18_issue_oa-tokyoshimbun oa-tokyoshimbun_0_e396592af346_大学受験に役立つ講義動画、1万本が無料 学習サイト「MANAVIE」 教育格差をなくしたい e396592af346 0

大学受験に役立つ講義動画、1万本が無料 学習サイト「MANAVIE」 教育格差をなくしたい

 参院選(7月21日投開票)で、各政党は、家庭状況にかかわらず学べる社会の実現を訴えている。そんな中、民間の学習動画サイト「MANAVIE(マナビー)」が大学受験に必要な科目の講義を集め、無料での紹介を始めた。パソコンやスマートフォンで、1万本を超える講義動画を制限無く見ることができる。運営者は「家庭の経済環境による教育格差をなくしたい」と塾に通えない子どもたちに利用を呼びかけている。 (安藤美由紀)

教師や塾講師、教育ユーチューバーが11教科の講義

 サイトは英語と生物の講師を務める佐藤智寛さん(34)=ペンネーム=の会社などが共同で運営する。英語、国語、数学、物理など11教科の講義が視聴できる。教科ごとにコース分けされ、英語は英文読解、英作文、英会話などの12、国語は現代文、古文、漢文など9コースが選べる。

 学校の教師や塾の講師といったプロや、教育ユーチューバーと呼ばれるセミプロらがネットに公開した無料講義動画の中から、一定水準にあり、系統的に学べる動画を運営者が集めた。

「予算がゼロでも、東大にだって合格できる」

 家庭の経済事情や住む場所による教育の格差を減らしたいと、2010年に東京大学の学生らが無料学習サイトを開設。当時も講師を務めていた佐藤さんが17年にサイトの趣旨を引き継いで「MANAVIE」を立ち上げ、大学受験に必要な科目をそろえた。

 佐藤さんは「予算がゼロでも、東大にだって合格できる」と塾に行けない子どもたちにエールを送る。「塾で英語などを受講し、残りはMANAVIEでとの活用方法もある。勉強に関心がない人の興味を引くような面白い動画も発信し、利用を広げたい」と話す。

生活保護世帯の進学率は35.3% 全世帯の半分

 家庭の経済事情は、子どもの教育に影響を与えているとみられる。文部科学省、厚生労働省の調査によると、17年4月時点で、生活保護世帯の大学や専修学校への進学率は35.3%。全世帯(73.0%)の半分程度にとどまる。

 経済協力開発機構(OECD)の18年調査によると、私費を含めた日本の幼児教育から高等教育までの教育関連の支出は加盟国平均を上回り、政府支出は平均以下だ。

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cat_18_issue_oa-tokyoshimbun oa-tokyoshimbun_0_88c8b4389b99_親子の会話に、夏休みの自由研究に… 『校閲記者の日本語真剣勝負』で日本語を楽しもう 88c8b4389b99 0

親子の会話に、夏休みの自由研究に… 『校閲記者の日本語真剣勝負』で日本語を楽しもう

 もうすぐ夏休み。いつもより親子で過ごす時間が増える、という家庭もあると思います。東京すくすくから、日本語の面白さや難しさなどについて東京新聞の校閲記者たちが書いた『校閲記者の日本語真剣勝負』(東京新聞、中日新聞編)を紹介します。言葉の由来や使われ方、移り変わりなど日本語の面白さや難しさについての興味深いエピソードが満載。親子の会話のきっかけや、夏休みの自由研究のヒントにもなるかもしれません。執筆メンバーの2人の記者に話を聞きました。 (小林由比)

 新聞社の校閲部で働く記者たちは、取材記者が書いた記事をチェックし、漢字や言葉遣いの間違いなどを見つける言葉のプロです。今回話を聞いたのは、東京新聞校閲部の佐藤京次記者(59)と重松洋一記者(49)の2人。子どものころ百科事典を読むのが好きだったという佐藤記者。重松記者は小学生のころ、人名事典を読むのに夢中だったそうです。

似ているけれど、違うんです

 2人がまず面白い例として紹介してくれたのが、似ているので何気なく使っているけれど、本当は意味の違う言葉を見つけてみることです。たとえば…。

 ▶シャベルとスコップ

 イモ掘りの時に使う道具のことを「シャベル」と呼びますか、それともスコップ?「シャベルとスコップは、地方によって指す道具が違うんです」と重松記者。雪国で雪かきに使うような大きいサイズのものをシャベル、小さいサイズをスコップと呼ぶ地域もあれば、その逆の地域もあります。新聞でも、東海地方の幼稚園のイモ掘りの時に園児たちが使っていた道具を「スコップ」と表記していた記事がありましたが、校閲部の東北地方出身の人から「え?あんな小さいのがスコップ?」と疑問の声が上がったそうです。

 重松記者は、「こういう言葉は一度、語源を調べてみると面白いですよ」と勧めます。スコップは実はオランダ語。江戸時代に長崎・出島に入ってきた時には、「asschop(アススコップ)」といい、炭火を載せるヘラとして使う小型のものを指していたそうです。

 一方、シャベルは英語で、辞書を引くと「大型の」道具として紹介されています。現在、日本工業規格は、さじの部分の肩を足で押せるものをシャベル、肩が丸く足で押せないものをスコップと定めています。ちなみに、大きい方を指す英語には、トランプカードの「spade(スペード)」という言葉もあるそうです。

 ▶元日と元旦

 「元旦の朝にお雑煮を食べました」。この文章は正しいでしょうか。実はこれは間違い。元旦の「旦」に注目してみましょう。「日(太陽)」が「一(地上)」に現れる様を表現していて、意味も「夜明け」や「朝」のことです。つまり、元旦は「元日の朝」のことなので、「元旦の朝」というのは、重複表現になってしまい、正しくありません。

 でも、佐藤記者によると、今は「元旦」を「1月1日」と同じ意味であると記しているよう辞書が多いそうです。「漢字の意味を調べてみることで、単語の意味を理解できることも多いですよ」

言葉は変化していくものです

 ▶ら抜き言葉

 本来、「見られる」「来られる」「起きられる」と言うべきなのに、「見れる」「来れる」「起きれる」などとする「ら抜き言葉」。もう、ずいぶんと社会に広がっていますよね。

 「大正時代の終わりごろにはもう『ら抜き言葉』が出始めていたようです」と重松記者。1923(大正12)年の関東大震災の後、東京にできた新しい住宅に地方から上京した人たちが暮らすようになったことで持ち込まれたとしている文献もあります。昭和初期には小林多喜二の『蟹工船』など、小説などにも「ら抜き言葉」が出てくるようになり広がる一方、「言葉の乱れだ!」と批判も強くなっていきます。

 新聞では今も使わないことになっていますが、「話し言葉やメールなどでは市民権を得ているのでは」と重松記者。これからどうなっていくのでしょうか。

 ▶全然

 「フルマラソン、疲れた?」「とても」―。この会話の「とても」は「とても疲れた」という意味だと分かります。では、「フルマラソン、疲れた?」「全然」だとどうでしょう。「全然疲れなかった」という意味だととらえますよね。

 でも、「全然」はもともと、肯定の意味でも使われていた言葉だということはあまり知られていません。「全然疲れた」という言い方も実はOKなのです。最近では、「非常に」という意味で、「全然美しい」「全然楽しい」などと言う人も。佐藤記者は「時代によって使われ方が変わっていく言葉もたくさんあります」と話しています。

早口言葉を作ってみよう

 最後に佐藤記者が「低学年の子たちが言葉の面白さを感じるきっかけになれば」と絵本を紹介してくれました。佐藤さんもお子さんたちの子育て中によく読み聞かせた「どうぶつはやくちあいうえお」(作・岸田衿子、絵・片山健 のら書店)です。

 「あんぱんぱくぱくぱんだのぱんや」「いかにかにがちょっかいいかいかったいかった」「はげたかいつはげたかげたはけたか」。声に出して読んでみてください。どこで区切ったらいいか、分かりますか。

 この絵本は「あ」から「わ」までの動物を題材にした言葉遊びです。親子で何か題材を決めて、こんなふうに早口言葉を作ってみるのも面白いかもしれませんよ。

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cat_18_issue_oa-tokyoshimbun oa-tokyoshimbun_0_0a18483be645_<参院選>安倍首相の「トラウマ」か 遊説日程は非公表 やじに反論して批判浴びた過去 0a18483be645 0

<参院選>安倍首相の「トラウマ」か 遊説日程は非公表 やじに反論して批判浴びた過去

2019年7月10日 16:55 東京新聞

 参院選での党首らによる遊説日程を巡り、各党の対応が分かれている。自民党の安倍晋三首相(党総裁)は二〇一七年の衆院選に続き、やじや妨害を警戒し直前まで非公表。過去にやじに反論した姿が繰り返し報道された「トラウマ」(周辺)が背景にありそうだ。野党は「支持基盤の見劣りをカバー」(幹部)しようと、数日前から周知を図り盛り上げを狙う。

苦い記憶

 「安倍辞めろ」。七日、東京・JR中野駅前。首相が応援演説のため姿を現すと、「国難はオマエ」などと書かれたプラカードを手にした聴衆の一部からやじが起きた。演説後、首相は側近に「あの人たちも変わらないね」とこぼしたが、やじに反応しなかったことに周囲は「よく耐えてくれた」と安堵(あんど)した。

 首相には苦い記憶がある。一七年七月、東京都議選での演説時に「こんな人たちに負けるわけにいかない」とやじに反論した場面がテレビで繰り返し放映された。国会で野党の追及を受け「不徳の致すところだし大変残念だ」と釈明に追い込まれた経緯がある。同年十月の衆院選では一時、日程を非公表とした。

事前告知を側近注意

 今回の参院選も自民党幹部の日程は数日前に公表しているが、総裁日程は当日朝に報道機関に発表し、ホームページには掲載していない。

 聴衆を多く集めたい候補者側は悩ましい。中野駅前の演説も候補者陣営が新聞広告などで事前に周知。広告を見た首相側近は陣営を注意したが、反対派が集まる結果となった。首相が八日に訪れた岩手県では、候補者が事前にツイッターで遊説日程を掲載したが、混乱はなかった。

野党は公表しているが…

 一方、自民党を除く六党は前日までに党首らの日程を公表している。立憲民主党の枝野幸男代表は記者団に「誰に投票するか決めていない不特定多数の方に支持を呼び掛けるのが選挙だ。首相はそういう選挙をしようと思っていないのだろう」と語った。

 与党に比べ動員力が乏しいという野党の事情も見え隠れする。国民民主党が七日に秋葉原で開催した玉木雄一郎代表のトークイベントの聴衆は約二十人にとどまった。選対幹部は「民進党分裂で組織が小さくなり、早めに周知しないと人が集まらない」と打ち明ける。演説の妨害を受けたこともある共産党の小池晃書記局長は「首相は正面から政策を語り、審判を仰ぐ覚悟も自信もないのだろう。よほどやじが怖いのでは」と皮肉った。

「組織的な妨害ある」萩生田氏

 自民党の萩生田光一幹事長代行は九日、参院選で安倍晋三首相(党総裁)の遊説日程を党ホームページで事前に公表していない理由について「あらかじめ公表すると、組織的に演説を妨害する人もいて、まじめに演説を聴きたくて集まった人たちに迷惑をかける」と説明した。党本部で記者団の質問に答えた。

 萩生田氏は、七日に東京・JR中野駅前で行われた首相遊説について、自民党候補が事前に告知したため「そういう方たちが大挙してお見えになり、会場が混沌(こんとん)として『話が聞けない』という苦情もあった」と指摘。「(首相を)批判する権利はあるのだろうが、演説会は候補者の政策を聴いてもらうためにやっている。選挙妨害と思われるような行動は厳に慎んでほしい」とも話した。

 首相の公務日程が直前まで決まらないとも説明し、「残念だが、この(事前に公表しない)スタイルでしばらく続けてみたい」と理解を求めた。 (清水俊介)

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cat_18_issue_oa-tokyoshimbun oa-tokyoshimbun_0_0db4b4daa91f_語ろう!シモキタのいま、未来 停滞する再開発 世田谷区長も交えてイベント 0db4b4daa91f 0

語ろう!シモキタのいま、未来 停滞する再開発 世田谷区長も交えてイベント

2019年7月10日 16:55 東京新聞

 再開発を巡り長年、賛否に揺れた世田谷区下北沢地区のまちづくりを考えるイベント「シモキタボイス」が十三、二十一日、北沢タウンホールで開かれる。反対住民が起こした行政訴訟が終わって三年たつにもかかわらず、下北沢駅の駅前広場は未整備のままで、四月の区長選で三選を果たした保坂展人区長も交えシモキタの現在と未来を話し合う。

 イベントは、小さくて雑多な店が集まるシモキタのよさが再開発で失われると危機感をもった住民が二〇〇七年から始めた。

 行政訴訟は一六年に原告が訴えを取り下げ、区も広場に通じる区道の延長は先送りするなど歩み寄った。広場や区道は用地買収中で、目に見える整備は進んでいない。

 シモキタボイス実行委員会の大木雄高・元委員長(74)は「立ち退いた店の跡が虫食い状態では、シモキタのエネルギーが消滅する」と危惧。「区が住民と協働して歩行者中心の広場の整備へ一歩踏み出すきっかけにしたい」と話す。

 十三日は、地元ゆかりの作家太田和彦さんや映画監督青山真治さんらが、演劇と音楽のまち・シモキタの魅力を語る。二十一日は、保坂区長や学者が今後の整備について話す。

 いずれも午後二時半から。午後五時からライブがある。各日定員六十人で、参加費千円とドリンク料が必要。

 問い合わせは実行委=電03(3419)6261=へ。 (松村裕子)

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文字組み合わせて立体アート 親子3人の企画展 船橋で21日まで

2019年7月10日 16:55 東京新聞

 物語に記された文字を一つずつ、さまざまに組み合わせて造形作品に仕上げた企画展「コトバノクニ」が二十一日まで、千葉県船橋市金堀町、ふなばしアンデルセン公園内の子ども美術館で開かれている。発泡スチロールなどを切り抜き、手作業で作った文字は計三千二百七十三個。家族三人が手分けして創作した立体的なアート作品で、「物語の文字が形になることで、ストーリーとは違ったものを感じてほしい」と話している。 (保母哲)

 出展したのは、彫刻家の大西治さん(56)、妻でデザイナーの雅子さん(58)、長女でアーティストの野々(のの)さん(26)=いずれも京都府在住。野々さんがアンデルセン童話「イーダちゃんの花」をもとに物語「コトバノクニ」を創作。この物語を雅子さんがデザイン画にし、治さんが制作に取り組むなどした。

 三人が協力したのは、二〇一七年に開催された神戸ビエンナーレの出品作に続いて二回目。いずれも「幼い子どもが健やかに育ってくれれば、との思いを込めた」と作品づくりへの思いを説明した。

 「幼いころから物語を考えるのが好きだった」と話す野々さんは、東京芸術大学在学中から、「文字を形にしたら面白そう」と、文字をモチーフにした作品を手掛けてきた。今回の物語は昨年末から今年初めにかけて創作したという。

 雅子さんが「言葉は、言の葉ともいわれるだけに、葉が茂る森をイメージした」という作品は、一つ一つの文字を葉のようにつるした。立方体の六面に一文字ずつあしらった作品のほか、文字を花弁に見立てて幾つもを重ねることで花の形にした作品は中庭に展示。立方体に文字で穴を開け、内部から照明で照らすことで文字が浮かび上がる影絵のような作品もあり、三人は「物語とともに、文字をちりばめた空間を楽しんでほしい」と声をそろえた。

 観覧時間は午前九時半~午後四時(土日祝日は五時まで)、月曜休館(祝日は開館)。入場無料だが、アンデルセン公園の入園料が必要。問い合わせは、子ども美術館=電047(457)6661=へ。

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cat_18_issue_oa-tokyoshimbun oa-tokyoshimbun_0_29dd035b821c_柔道選手の産後復帰を研究 「環境面サポートが大切」 リオ銅の中村美里さん 29dd035b821c 0

柔道選手の産後復帰を研究 「環境面サポートが大切」 リオ銅の中村美里さん

2019年7月9日 16:55 東京新聞

〈ウィメンズ・リポート 咲きつづけたい〉
 産後に競技復帰を目指す女性アスリートが、子育てと体をつくり直す作業に同時に取り組む難しさは、同性の選手ですら考えが及ばないことがある。柔道女子52キロ級で2008年北京、16年リオデジャネイロと五輪2大会銅メダルの中村美里(30)=三井住友海上=もそんな一人だった。筑波大大学院で今春までの2年間、出産を経験した国内外の柔道選手3人の活動を研究。厳しい現状を知って「環境を変えたい」と思うようになった。

子どもか競技か 選ぶもの?

 友人で12年ロンドン五輪女子57キロ級金メダルの松本薫さん(31)がリオ後に結婚、出産し「ママでも野獣」を掲げて競技を続ける姿を見守ってきた。中村は「柔道一本の人生で、視野を広げたい」と17年4月に同大学院人間総合科学研究科に入学。研究テーマに悩んだとき、自分は独身だが、今後を考える上でも「今までは出産したら引退するのが当たり前だと思っていた。でも、なぜ子どもか競技かを選ばないといけないんだろう」と思い至った。

 松本さんのほか、フランスと中国の30代の五輪選手から話を聞いた。松本さんと仏選手は、保育園に預ける時間以外にも子どもの面倒をみてくれる第三者がいないと、トレーニング時間の確保が難しいと指摘。中国では代表合宿などが優先されるため、産後はすぐに子どもを実家に預けて離れていた。

トップ選手も悩みは同じ

 一方、産後のアスリートに関する情報の少なさも浮き彫りに。松本さんは産前と比べて「あの時できたことが今はできない」と焦りを募らせたといい、「その時々にあった練習法で、この程度で良いんだよと伝えられる先輩が周りにいてくれたら」と中村。修士論文は「トップ選手といえど、一般女性と共通することが多く、環境面のサポートが特に大切」と締めくくった。

 環境をどう変えていくのが望ましいか。中村は「競技団体ですべてをカバーするのは難しいので、女子選手の支援に特化したスポンサー企業が現れてもいいのでは」と期待する。出産を経験した女性コーチも増えている。「研究した自分も含めて、まずは選手にこうした知識を教えていきたい」と地道に働き掛けるつもりだ。 (兼村優希)

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