2015年6月23日火曜日

逗子市がEM菌事業を完全廃止=地元団体は独自に継続へ

逗子市内で行われた昨年のEM団子投入イベント
10年以上にわたって海水浴場などにEM菌を投入する事業を行ってきた逗子市が、今年度からEM菌関連の事業を完全廃止していたことが、本紙の取材でわかりました。市では昨年、海水浴場の砂浜でEM菌の効果を測定しましたが、「顕著な差が見られず、EM菌の効果が不明だった」(市担当者)ことから休止したとしています。しかし地元のNPO法人「海岸クラブ」では、市からの委託が打ち切られた今年も独自に海水浴場でEM団子投入イベントを行うとしています。


■ビリーバー市長が推進したEM菌事業

「EM菌は放射能に効く」と主張しEM菌の宣伝を掲載する「チェルノブイリへのかけはし」の公式サイト
EM菌は、比嘉照夫氏が提唱する乳酸菌や酵母菌などが混じった「有用微生物群」の通称。畑などの土壌改良に有益とされていたものが、河川や海に投入することで水質を浄化できるとか、はては鳥インフルエンザに効くだの口蹄疫に効くだのと、どんどん効能が追加され、福島第一原発事故以降は、放射能まで消せることになっているという、夢のような細菌です。

当然のことながら、科学的根拠がないとの指摘も多い一方で、チェルノブイリの子供たちの支援団体「チェルノブイリのかけはし」のように、EM菌の放射能除去能力を謳って宣伝する人々もいます。

逗子市では03年からEM菌を実験的に海水浴場などに散布し、04年に本格散布を開始。当時の市長で元フジテレビ記者の長島一由氏は市議会で、フジテレビ時代に取材でEM菌の効果を確認したと答弁。完全なビリーバーとして、EM菌事業を推進しました。

04年、市は海水浴場にある4カ所の海の家近くの砂浜でEMの効果を測定。うち1カ所にはEM菌を投入せず、他の3カ所を比較するという実験でした。この結果について、当時の市民部長は市議会で「(EM菌を投入した砂浜では大腸菌が)95%は減少しているというふうなことを伺っています」と答弁しました。

EM菌あり(A,B,C)とEM菌なし(D)のグラフを比べても、EM菌に目立った効果が見いだせる数値は出ていない=(1)2004年調査報告書より
しかし本紙が当時の実験の報告書((1)2004年調査報告書)を入手して確認したところ、大腸菌が95%も減少したことを示すデータはありませんでした。それどころか、EM菌投入の砂浜と投入しなかった砂浜とで劇的な差は見出せません。しかし市が測定を委託した「地球環境共生ネットワーク」は、報告書の中で「優位にEMが働いていると考えられる」などと結論付けています。「地球環境共生ネットワーク」は、公式サイトを見れば一目瞭然のEM菌推進団体です。

逗子市は、この報告の後、昨年まで10年間にわたってEM菌事業を継続。最大で年間200万円もの予算を「有用微生物群活用事業」に投入してきました。市の浄水場にEM菌製造タンクを設置して年間2万リットルのEM菌を培養することまで始め、培養したEM菌を海水浴場や河川などに液体として流したり、泥団子にしみこませた「EM団子」として投げ込んだり。市民への配布も行っていました。

■河川への投入はすぐに中止でも……

逗子市による河川へのEM団子投入には、地元の子供たちも動員=(2)2006年調査報告書より。この年、市が「有用微生物群活用事業」に投じた税金は約196万円。
07年、市は「水質の測定を実施してきておりますが、数値的には顕著な変化は見られない」(同年の市議会における環境管理課長の答弁)との理由で、河川への投入を中止します。この根拠となった水質測定は、2カ月半の間に市内の川に1万個ものEM団子を投入した上で水質の変化を測定するというもの。その報告書((2)2006年調査報告書)には、「僅かに浄化作用は見られます。しかし、それをEMの効果であるといえる材料としてみるには判断材料不足であり、年間を通しての季節変動があったのかを検証する必要はあるかと思われます」と記載されていました。

残念ながらこの測定は、EM投入ポイントの上流側でも同時に水質を測定して比較するなどの対照実験は行われておらず、EM菌投入の害悪も効能も推測が難しいものでした(08年、福島県生活環境部は、EM菌などについて「高濃度の有機物が含まれる微生物資材を河川や湖沼に投入すれば汚濁源となる」との見解を発表しています=福島県作成の資料)。

しかし逗子市の「有用微生物群活用事業」は、河川への投入が中止された翌08年から「美しい浜再生事業」と名称を変え、海へのEM菌投入は継続されました。

■今年から完全廃止

状況が一変したのは昨年。砂浜での実験で、EM菌散布ありとなしとで「顕著な差異は見受けられなかった」(報告書より)とされました。

これを受けて市は、EM菌事業である「美しい浜再生事業」を今年度から休止。実験の報告書((4)2014年調査報告書)は「EM菌の効果があるかどうか判断するには、継続して調査を行い、さらなるデータ収集が必要」としていますが、市の担当者は本紙の取材に対してこう語ります。

「これまで美しい浜再生事業に含まれていたEM菌の効果測定のための予算もゼロになりました。そのため再開に向けて実験を継続する予定もありません。浄水場のEM製造タンクもすでに取り外しています」(経済観光課の担当者)

担当者は「休止」と表現していますが、実質的な廃止です。

■逗子市が残した4件の報告書

市では、EM菌の河川や海への試験投入開始から現在まで、計4回の効果を測定しています。本紙では、そのすべての報告書を市から取り寄せました。内訳は以下の通り。

(1)2004年調査報告書/海水浴場の海の家周辺4カ所でのEM菌推進団体による実験。「効果あり」と結論。
(2)2006年調査報告書/河川での水質測定。僅かな効果を認めつつ、それがEM菌の効果であると断定するに至らず。
(3)2009年調査報告書/海水浴場の砂浜での実験。途中で実験場所に何者かの手が加えられたため実験中止。
(4)2014年調査報告書/海水浴場の砂浜での実験。「顕著な差異は見受けられなかった」と結論。

明確に「効果あり」と報告されたのは、EM推進団体が実験を受託した(1)の1件のみ。科学ジャーナリストの片瀬久美子氏は、この点に疑問を呈します。

「(1)の調査は、3つの実験区と端っこに対照区を1つ設けるというアンバランスな配置になっています。それぞれ互いに隣接した[A区とB区]、[C区とD区]の数値の挙動が近いことから、場所的な影響が排除されていない可能性が示されています。こうした場合、対照区を実験区と同数に増やして相互に入り混ざった配置にして“場所による違い”の影響をできるだけ排除して実験すべきです。報告書にそれぞれの区画の写真がない点も、条件の違いを隠している可能性を疑わせます。また、(1)は検証実験をしたのが“NPO地球環境共生ネットワーク”であり、客観的に評価できる第三者ではありません。その点からも(1)の信頼性は下がります」

(2)については「対照実験がありませんのでEM菌の効果の判定が困難」(片瀬氏)とのこと。

「(3)は対照区が組まれていますが、途中でやり直しが入ったので中途半端です。“水質改善の効果は出ていると考えられる”と報告されていますが、各実験期間が短く(=データポイントが少ない)、また数値のバラツキの大きさから考えても実験区と対照区の差が判然としません。報告書P13のグラフは、場所を変更してやり直した別々の実験のデータを繋げており、意味の無いグラフです。全般に、資料(3)の結果は採用できません」

4件の中で最も信頼性が高いのは(4)の実験。

市が人件費を拠出した昨年7月のEM団子投入イベント。昨年度予算で市が計上した「美しい浜再生事業」約200万円には、EM菌の効果を測定する実験の費用も含まれる。
「(4)は、資料中の写真で確認できる範囲ですが、実験区(EM散布あり)と対照区(EM散布なし)の区画が、元々ほぼ同じ状態の砂地を選んでいるようです。報告書P5のそれぞれpH, BOD, CODの変化のグラフを見て分かる様に、対照区とほぼ変わらないという結果から、EM菌の効果はほとんどないと判定できます。一番信頼性のある(4)の実験で、EM菌の散布あり・散布なしで結果に差が出なかった理由として、実験区画に元々生息している微生物(在来菌)が存在しており、この環境では在来菌が充分に働くのでEM菌を散布して加えても海藻の分解に大して差が出なかったと考えられます。また、実験した場所が海岸の砂浜ということで、通常の畑などの土壌よりも海水を含んでいて塩分濃度が高く、EM菌の働きが悪くなり差が出なかった可能性もあります。いずれにしろ、その環境に適合した在来菌が生息しているので、外来微生物であるEM菌を補充してもあまり意味がないと考えられます」

効果が証明できないものに対して年間最大200万円の税金を10年間も投入して続けた逗子市。とは言え、こうした実験データを蓄積した点は、怪我の功名かもしれません。

■EM推進側は、独自に投入を継続の予定

今年のEM団子投入イベントを告知するイーエムジャパン社の関連ブログ
全国各地では、EM菌の効果を信じる人々が毎年「海の日」にEM団子を投入するイベントを開催しており、イーエムジャパン発表の昨年実績によると47都道府県で484団体がEM団子を海や河川に投入しています。

逗子市内でも例年、地元のNPO法人「海岸クラブ」が逗子海岸でのEM団子投入イベントを開催しています(昨年の同イベントの様子はこちら)。その「海岸クラブ」関係者は、今年も「海の日」(7月20日)に逗子海岸で同様のイベントを開催する予定とだと語ります。

──EM団子投げは、今年も?

「その予定です」

──逗子市は、もうEM菌やめてしまったんですよね?

「市は、海岸で子供たちにフローター(釣り用の浮き輪のような道具)で遊ばせる事業にかなりの予算を割いたので」

──フローター遊びの煽りでEM菌に予算がつかなくなった?

「これまで毎年20トンのEM菌を海に散布してきたので、もうだいたい(海は)きれいになった。1、2年(散布を)休んでも大丈夫かなと。また海藻が大量に上がったりしたら、(海藻の腐敗臭を防ぐためのEM菌散布を)やると思う」

──EM菌を散布しても大きな差異がないという実験結果が出たと聞いているが。

「あれは、海藻が見当たらなくて、少ししか(実験用の砂の中に)入れなかった。掘り返してみたら、EM菌をかけた方もかけてない方も、海藻が分解されてほとんど見つからなかった。もっとたくさん海藻を入れれば差が出たと思うんですが」

──EM菌は、海藻の分解には効果はあるけど砂の浄化には効果がないと。

「そうですね」

──でも、海の日に予定しているのは、海藻にEM菌をかけて埋めるイベントではなく海にEM団子を投げ込むイベントですよね。

「河口付近の海水には、川からいろんなものが流れ込んできますから。8月には、海藻を埋めるイベントも予定しています」

EM菌の効果を否定する実験結果は、あまり気にしていないようです。

EM菌散布は全国で自治体や地域団体を巻き込んで行われている一方、今回の逗子市のように事業を取りやめるケースもあります。東京都内でも、「名橋「日本橋」保存会」が地元の複数のロータリークラブの協力で日本橋川へのEM団子投入などを行ってきましたが、昨年中止しています。

「ロータリークラブが費用を出してEM団子を購入し、保存会のイベントなどで川に投入していました。しかし効果があると言える科学的根拠がないとの指摘が外部から寄せられたため、昨年から各ロータリークラブが費用の拠出をやめました」(地元ロータリークラブ関係者)

一方、保存会の広報担当者は、EM菌に川の匂いなどを抑える効果があると主張。EM団子投入はやめたものの、日本橋川沿岸に設置したタンクからの液体でのEM菌投入は続けているとしています。

■本紙も海の日にイベント開催へ

EM菌をめぐる各方面の動きを受けて、やや日刊カルト新聞社の藤倉善郎総裁も、EM菌関連事業に参入することを決定。海の日(7月20日・祝)に「全国EMキャッチャー選手権2015(仮)」を開催し、全国から出場者を募集するとしています。

「砂浜から海に投げ込まれるEM団子を海の中で待ち構え、誰が一番多くキャッチするかを競うマリンスポーツです。年齢性別を問わず誰でも気軽に楽しめる競技でありながら、まだ競技人口が少ないため、いまなら誰でも日本代表選手になれるチャンスがあります」(同社・藤倉善郎総裁)

2020年東京オリンピックでの正式種目入りを目指すとしており、大会の参加要領やルール等は追って発表するとのことです。

8 コメント:

匿名 さんのコメント...

やや日としては珍しいテーマですね。
河川や海を美しくしたいとの思いは解りますが、EM菌の散布は対症療法でしかないと思います。
そもそも海や河川の汚れの原因そのものを究明して、元を断たなければ意味がないと思います。
市民運動と聞くと、何か胡散臭さを感じるのは私だけでしょうか。宗教団体もにわか作りの「〇〇から市民を守る会」とかを立ち上げます。少々怪しいですね。

匿名 さんのコメント...

ジェムリンガってご存知ですか?
某所で話題になっているようです。


宗教団体、霊感商法などの被害リンク集まとめ
ジェムリンガ
https://sites.google.com/site/antireligionwiki/gemlinga
「ジェムリンガ」とは、 パワーストーンを女性の膣に入れることによって、
体調が良くなり、 男女関係や人間関係が改善するとうたっている霊感商法。

匿名 さんのコメント...

逗子市の方は、こちらにシフトして行っていますね。
http://www.google.co.jp/search?client=safari&rls=en&q=キエーロ+コンポスト&ie=UTF-8&oe=UTF-8&gfe_rd=cr&ei=dV2NVfLGEIqg8wfC6YCQBg

匿名 さんのコメント...

EM™とは、乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とし、安全で有用な微生物を共生させた多目的微生物資材とされれて、EM菌」という菌は存在せず、EM中の微生物の集合体の総称として広く使われているということらしい。
つまり、EMと言われているものはどんな菌でもEM菌と呼んでいるそうな。

匿名 さんのコメント...

EM菌の効果

結界…聖なるものを守るためのバリアをつくり、カラス、ヒヨドリ、口蹄疫、鳥インフルエンザを退ける。

放射能対策…滅亡の法則エントロピーの極限である放射性物質を、その対極にある蘇生の法則シントロピーの力を備えたEMによって消滅させる。

交通安全
地震被害をなくす
電磁波障害の低減
電気代削減
電気製品の機能向上、寿命延長
雷除け
天災がおこらなくなる
健康になる
人間関係が改善する
イジメがなくなる
動物が仲良くなる
生命力が高まる。
生命の息吹が感じられるようになる
病人がいなくなる
体調が良くなり、頭も良くなる
人類の抱えるほとんどの難問をすべて解決する


すごいですね。

kobta kumar さんのコメント...

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匿名 さんのコメント...

逗子のEMがどうなったのか関心がありましたが、よくわかりました。
でもあの元市長の長島もEMには疑問があったんじゃないでしょうか、
砂浜の砂の入れ替え事業やってましたから。

匿名 さんのコメント...

誰が元を断つのかが問題でしょうに。