Acronis Ture Image Home 2010とパーティション開始オフセット | USBメモリー収集家のブログ

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現在使っているHDDを高速なHDDやもっと高速なSSDに交換する時に便利なのが、Cドライブをそのまま移行できる復元ソフト。
 
自作PCに凝っていた昔は再インストールの度に今まで構築してきた環境へ戻すのも楽しみの1つでしたが、そっくりそのまま引越し出来るソフトを一度使ってしまうと、もう1から入れ直すなんて面倒臭くなってしまう。
 
自分のお気に入りは、Acronis Ture Imegeシリーズ(以下、TI or TI2010)です。よくメーカーHDDを買うとCDで無料バンドルされているので持っている方も多いはず。今ならSSDに対応しているTI2010がおすすめです。
 
もちろん購入時はアップグレード版にしましょう。
わりと古いバージョンでもシリアルキーとバンドルCD等を持っていればアップグレードが可能ですから、通常版よりずっと安く買えます。
 
さて、前置きが長くなりましたがここからが本題です。
TI2010で引越しをする場合、OSがXPでHDDからSSDへ交換をする方はひとつ問題があります。それは、パーティション開始オフセット(アライメント)を調整して変更する作業です。
 
このパーティション開始オフセット(以下、オフセット値)とは、ググればいくらでもヒットするのでここで偉そうに詳細な説明はしませんが、何が悪いのかバッサリ端折って言うと、オフセット値がズレていることでSSDの実行速度がガタ落ちするのです。
 
では、実際にこのオフセット値を確認してみてください。
一番簡単な方法は、
 
スタートメニュー → アクセサリ → システムツール → システム情報を開き、
 
コンポーネント → 記憶域 → ディスクと辿ると、
 
接続されているHDDまたはSSDの情報が表示されます。
この中のパーティション開始オフセットのところが現在のオフセット値です。
 
オフセット値の初期設定はXPでディスクをフォーマットしたなら32,256バイト(31.5KB)、Vista&7でなら1,048,576バイト(1MB)と表示されているはずです。この数字を4096(4KB)で割ってみてください。
 
XP=32,256÷4096=7.875
Vista&7=1,048,576÷4096=256
 
この様になり、XPだと割り切れません。
要するにこの切りの悪い数値のせいで、Vsita&7では起きない実行速度のガタ落ちがXPでは発生してしまうのです。
 
しかし、ズレたオフセット値の修正は難しいことではありません。
TI2010は復元時にこのオフセット値を1MBへ自動的に変更してくれるからです。
 
・・・と、思っていたのですが、MBR(マスターブートレコード)とCドライブのパーティションを同時に選択、実行すると31.5KBのまま復元されてしまうようです。
 
正しい手順は、先にMBRのみチェックし復元を完了させ、次にCドライブをチェックして復元です。
 
また、原因はわかりませんが、PC環境によってはこの順番でも正しく復元できず31.5KBになる場合があります。
これは、①MBRのみ復元 ②Cドライブのみ復元、この②の時に前方の空き領域を1MB、もしくは62.72MBに自分で指定することで回避可能です。
 
ここで、なぜ1MB or 62.72MBなのか?他の割り切れるオフセット値ではダメなのか?と疑問に思われることでしょう。
 
これもやはり原因はわからないのですが、自分で他のオフセット値を試したところ、1MB or 62.72MB以外では起動時のBIOS読み込みでCドライブを認識できず、XPが立ち上がりませんでした。
 
そんなわけで、「他の割り切れるオフセット値ではダメ」なのです。
 
ちなみにTI2010では62.72MBと指定しますが、復元後にパーティション開始オフセットを確認すると、65,802,240(62.75MB)となっています。
謎だらけですが、もちろん計算すれば65,802,240÷4096=16065という結果、きっちり割り切れているので問題ありません。
 
上記のように、TI2010ならば無事SSDの実行速度ガタ落ちを回避できました
 
しか~し、さらに1つだけ例外が!
それは引越し先のSSDがIntelのX-25シリーズと320シリーズの場合です。
 
この2つのシリーズは、とても優秀なIntel独自のコントローラ(PC29AS21BA0)を搭載しています。このコントローラ上ではオフセット値と実行速度は関係性がなく、値がズレていても極端に速度が落ちません。
 
だからといってオフセット値が31.5KBでは気分が悪いので1MBへ変更を試みたのですが、自分のPC環境では前方に1MBの空き領域ができた後ろから、さらに31.5KB空けてCドライブが復元されるという不可解な現象が起きました
 
全くもって謎だらけなレポートになってしまいましたが、どうやらIntelコントローラ搭載SSDならば、上記のような面倒な作業など考えず一括復元で問題ないようです。
 
まぁ、なんだかんだいって「こまけぇこたぁいいんだよ!!(AA略」ってことですかね