【ドラニュース】【龍の背に乗って】初回の2番筒香で 1点救われている2019年7月20日 紙面から
終わってみれば1回の3ランで負けた。DeNAが球宴明けから続けている2番・筒香に二塁打を打たれ、ソトの四球から被弾した。ラミレス監督が「筒香は出塁率が高いが、得点圏打率が低い」と説明した理由は、半分は当たっているが半分は微妙である。四球も選べる筒香の出塁率はリーグ屈指の4割1分5厘で、得点圏打率は2割4分6厘(1本塁打、24打点)。ただし、比較対象となるソトが2割5分3厘(6本塁打、35打点)、ロペスも2割8分(6本塁打、33打点)と大きな差はないからだ。 打点数の差は得点圏での打数が3人の中で筒香が最も少ないことも理由の一つだろう。前回対戦した5月末は2番・宮崎でソト、筒香、ロペスというクリーンアップ。僕はずっと打線の並びの意味を考えながら試合を見ていたが、結果論なら1回の中日は1点救われている。全員が同じ結果を出したとするなら、1死から2番・宮崎が中前打。ソトが四球でつなぎ、筒香の二塁打でまず1点。なお二、三塁からロペスの3ランで4点を失うことになるからだ。 「結局、あの3人が並ぶから、こっちとしてはどちらの並びが嫌なんてことはないよね。走ってくる選手が少ないから、打者に集中できる」 伊東ヘッドコーチに意見を求めたが、2番・筒香で脅威が増すということはなさそうだ。僕も同感だ。いわゆる「2番最強説」というのは、指名打者制が前提であって、9番に投手が入るセ・リーグにはなじまない。筒香を2番に置いてから3勝2敗。うち2試合は8番に投手を置いたが、18日はその今永に2度ピンチで回り、中日は助けられた。 机上の計算では1点救われたとはいえ、その3ランで負けたのも事実。伊東ヘッドが反省材料にあげたのは「あそこは勝負にいってほしかった」というソトへのストレートの四球だった。「もちろん、2回以降に抑えてくれたのは良かったけどね」。敗因はあれども手応えもある。ダメージの少ない1敗のはずだ。 (渋谷真)
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