【サッカー】川崎、1-0でチェルシー撃破 憲剛が絶妙アシストでMVP2019年7月20日 紙面から
◇国際親善試合 川崎1-0チェルシーJリーグのクラブが欧州のビッグクラブと対戦する国際親善試合「明治安田ワールドチャレンジ」で、川崎は19日、日産スタジアム(横浜市)でのチェルシー(イングランド)戦に1-0で競り勝った。後半42分、MF中村憲剛(38)の浮き球パスをFWレアンドロダミアン(29)が頭で押し込んで勝ち越した。最優秀選手には中村が選ばれた。チェルシーは23日、埼玉スタジアム(さいたま市)での国際親善大会「楽天カップ」でバルセロナ(スペイン)と対戦する。 強豪チェルシーを相手にしても、やっぱり中村は千両役者だった。途中投入からわずか4分後、後半42分の左CK。MF脇坂のクロスは阻まれたが、中村がこぼれ球に即応すると、逆サイドのレアンドロダミアンが見えた。左足の繊細なタッチでフワリと絶好の左クロスを届け、あっけなく決勝点をお膳立てした。 「負けていい試合は一つもない。スパーリングパートナーになるつもりはなかった」。絶品のワンプレーで、6万1012人(Jリーグ史上4番目)の大観衆を飲み込んだ日産スタジアムを沸騰させた。 チェルシーは始動から10日、来日したのは3日前という新シーズンへの準備段階。それでも、局面でのぞかせる個人技、パススピード、フィジカルの強さは圧倒的だった。川崎は思うように攻撃を組み立てれず、中村は「肌で感じたことはかなりあった」と課題を見詰めつつも、勝利にこだわって臨んだからこそ「小さくない1勝」と素直に喜んだ。 「次の大分戦(27日)に勝たないと、この勝利は意味がない」と鬼木監督。収穫も反省も、全てがチェルシー戦で手にした土産だ。逆転でのJ13連覇への自信は、確実に膨らんでいる。 (松岡祐司)
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