たとえ自分の議席を失ってもすでに山本太郎は勝っている
その結果、寄付額は公示前までに2億5000万円を突破。街頭演説の会場でも寄付者の列ができた。高額寄付は少ないが、少額寄付で波紋を広げ、3億円以上を集めている。こうした寄付者は選挙で大きな力になる。単なる支持者とは本気度も活動量も違う。その熱が、さらに渦を広げている。
生きづらい日本の象徴である「当事者」を擁立したことも大きい。ほぼ無名の新人ばかりを立てる発想は、従来の永田町にはなかった。有権者はますます「政治は自分たちのもの」という当事者意識を刺激された。
比例で優先的に当選する「特定枠」の1、2位に重度障害者を据えたことも重要だ。たとえ山本が落選しても、れいわが1議席以上獲得すれば、重度障害者が国会議員になる。これは歴史的な出来事になるだろう。
そして最大の鍵は「政党要件」だ。公職選挙法では「国会議員5人以上」「直近の国政選挙の選挙区か比例区で2%以上の得票」のいずれかを満たせば、政党として認められる。政党交付金も受け取れる。