レジェンドの言葉を胸に、日大藤沢の武冨陸投手(3年)が横浜隼人戦で延長10回を5安打3失点完投、サヨナラ勝ちを呼び込んだ。初戦・湘南台戦後、山本秀明監督(49)の兄で、プロ野球の中日で活躍した山本昌コーチから励まされたのが効いた。「7回ぐらいから疲れもあったが、同点にしてもらい元気が出た。昌コーチから、おまえなら9回いけると言われたのも自信になった」
6回コールド勝ちで途中まで投げた湘南台戦に続く先発。3回戦屈指のカードとなった今度は、プロ注目の大型左腕の佐藤に投げ勝った。「去年は背番号10で上にエースがいましたが、今年は自分がエースの自覚を持って投げています」。前半はスライダー、終盤は直球を軸に組み立て、先制を許しながらも粘り強かった。8回に3番の石川が同点ソロを放ってからは3イニングをパーフェクトで締めた。「厳しい試合が続くが、こういうピッチングを続けていきたい」と意気込んだ。