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【高校野球】

早実の清宮弟・福太郎、初公式戦で2安打2打点 父の誕生日に鮮烈デビュー

2019年7月18日 紙面から

小平西-早実 4回裏、早実1死二、三塁、先制となる右前適時打を放つ清宮=ダイワハウススタジアム八王子で(石井智昭撮影)

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◇西東京大会 早実6-0小平西

 第101回全国高校野球選手権大会西東京大会は17日、日本ハム・清宮幸太郎の弟で早実の清宮福太郎内野手(1年)が「6番・左翼」でダイワハウススタジアム八王子での小平西との3回戦で公式戦初出場。2回に先制の2点適時打を放つなど、4打数2安打2打点と華々しいデビューで勝利に貢献した。この日は、日本ラグビー協会副会長の父・克幸さんの52歳の誕生日、これまで育ててくれた感謝の気持ちをバットで届けた。次戦は田無工との4回戦(18日)。“怪物”と言われた兄の背中を追い、第97回大会以来となる甲子園を目指す。

 高校通算111本塁打を放ち“怪物”と言われた兄に負けない鮮烈なデビューだった。公式戦初出場で先制の2点タイムリーをはじめマルチ安打で勝利に貢献した。

 前日の雨天中止で“水入り”となった小平西戦に「6番・左翼」で先発出場。兄の早実入学時と同じ背番号19を背負うルーキーは、初公式戦にも落ち着き払っていた。

 「緊張はしたけれど、そこまで気になる緊張ではなかった」。2回の第1打席は小平西の先発・林田に打ち取られたが、4回1死二、三塁の第2打席で1ボールからの2球目、外角高めの真っすぐを逆らわず右翼線にはじき返すと、一塁ベース上で手をたたき、初安打&初打点を喜んだ。

 大会前に兄から「暴れて来いよ!」とハッパをかけられた。「みんなが(打ち)上げていたので、逆方向に打とうかなと思って行きました。外角の球を引っ張れるような(力はない)ので。来たコースを素直に打てたと思う」と幸先よいスタートに自然と声も弾んだ。

 この日は、父・克幸さんの52歳の誕生日でもあった。「打てて良かったです」と多くを語ることはなかったが、ここまで育ててくれた感謝の気持ちをバットに込め、結果につなげた。

 2死から盗塁も成功させると、次打者の右翼線への適時打でチーム3点目のホームイン。「(盗塁は)たまたま感はあったけど、ノーマークだと思うので、行けるときがあれば狙いたい」と積極性も忘れなかった。

 6回の第3打席では、1死一塁から左中間への二塁打も放ち、複数安打。大きな期待を背負う180センチ、92キロの大物ルーキーは「夏の大会の最中なので、目の前の試合を集中して戦って、それが積み重なって高校生活が終われればいいと思う」と謙虚な姿勢で高校野球の第一歩を踏み出した。 (石井智昭)

試合前にチームメートと笑顔を見せる早実の清宮(左)

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<清宮福太郎(きよみや・ふくたろう)> 2003(平成15)年7月3日生まれ、東京都新宿区出身の16歳。180センチ、92キロ。右投げ右打ちの内野手。小学生時代は東京北砂リトルで世界一を経験。中学では調布シニアで活躍した。父は日本ラグビー協会副会長の克幸さん。兄はプロ野球日本ハムの幸太郎。

 

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