【芸能・社会】ジャニー列伝(8) 合言葉は「ショー・マスト・ゴー・オン」2019年7月19日 紙面から 「ショー・マスト・ゴー・オン」。どんなことがあっても、ショーは続けなければならないというジャニー喜多川さんのモットーは、所属タレント全員が共有している。 とはいえ、時には天災や予期せぬ事故によって、舞台の幕を開けられないことがあった。2006年3月22日、滝沢秀明さん主演の舞台「滝沢演舞城」(東京・新橋演舞場)で、演出に使用した火花が舞台装置に引火するぼや騒ぎが起き、同日と翌日の公演が中止となった。 スプリンクラーが作動し、一部の舞台装置が破損。復旧まで1週間程度かかる見込みとされていたが、ジャニーさんが壊れた装置を使わず、火を使った演出を変更したことで公演に穴をあける期間を最小限に抑えた。 10年5月。東京・日比谷のシアタークリエで上演予定だった森光子さんの主演舞台「放浪記」が体調考慮で休演となり、森さんと親交の深かったジャニーさんが、「劇場を閉めるよりも、森さんに喜んでいただけるようにしたい」と急きょ、内博貴のライブ公演「オレの内に来てクリエ!」とA.B.C-Zのプロデュース公演「みんなクリエに来てクリエ!」を代替公演として実現させた。 15年3月19日には、堂本光一主演のミュージカル「Endless SHOCK」の昼公演で、公演中に重さ約650キロのLEDパネルが倒れ、演者とスタッフがけがをした。公演は途中で打ち切りとなり、同日夜公演も中止。翌日の夜公演からLEDパネルを使わずに公演を再開した。 光一は「エンターテインメントには、しっかりと起きたことを受け止め、一歩踏み出すことの大切さ、そういうものを生み出す力があると僕は思っています」とあいさつし、同作のテーマでもある「ショー・マスト・ゴー・オン」が背中を押した形となった。 (江川悠、04~08年、18年~担当) =おわり
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