「私の大切なセーブルが…」デヴィ夫人が高級毛皮を破損されたと高級ホテルに怒りの声。食い違う両者の主張とは?
- ある高級ホテルに大切な毛皮を破損されたとデヴィ夫人が提訴
- 破損したのは4000万円相当の「ロシアンゴールデンセーブル」
- デヴィ夫人とホテル側 食い違う両者の主張とは
デヴィ夫人が怒りの主張
7月17日、「直撃LIVEグッディ!」のカメラの前で、タレントのデヴィ夫人(79)が怒りの声を上げた。
怒りの矛先は、全国に展開するある高級ホテル。
デヴィ夫人は、ホテルに預けた4000万円相当の超高級“ロシアンゴールデンセーブル”の毛皮コートが破損したとして、ホテルを相手取り、2019年5月に民事訴訟を起こしたのだ。
右腕の部分が切れて、垂れ下がっている毛皮のコート…。デヴィ夫人は「ホテルに預けた際に破損した」としているが、ホテル側は「預かる前からコートが破損していた」と主張している。
最高級の毛皮コートは、一体なぜ無残な姿になったのだろうか?デヴィ夫人に話を伺った。
破損トラブルが起きたのは、2017の12月24日。ホテルで開かれたクリスマスパーティーでのこと。
デヴィ夫人:
床まで届くセーブルのコートというのは、世界にいくつかあるか分からないぐらいまれなものなので、ニューヨークから持ってきたばかりで、初めて着たんです。「やっと着られる日が来たわ」ってうれしかったんですね、とっても。皆さまの前で自慢したかった。
超高級コートを身にまといパーティーに参加したデヴィ夫人は、会場に着いた際、ホテルの女性従業員にコートを預けたという。
その際、コートの破損については何も指摘を受けなかったそうだ。しかし…
デヴィ夫人:
ホテルマンの方が2人来て、しかも私が着いてから30~40分してから来て、「コートのことで見に来てください」と言われて。
パーティー開始から30分以上過ぎたころに従業員に呼ばれ、別の部屋に案内されたというデヴィ夫人。
そこに、右腕部分が破損したロシアンゴールデンセーブルのコートがテーブルに置かれていたのだ。
デヴィ夫人:
初めて着た晩にそんなことになって、本当に涙が出るくらい悲しかった。すごくショックを受けました。もう声にならない叫び…私の大切な大切なセーブルが…という感じでしたね。
しかしデヴィ夫人は、コートが破けたことよりも、従業員の対応に怒りを覚えたという。
デヴィ夫人:
コートが破けたとかどうのこうのよりも、2人の黒服の男性が「私が嘘をついている」「最初から破れていた」と断言して、「ホテルは関係ありません」って態度に怒りを覚えた。「(コートを預けた)女の子に会わせてください」と言ったが、会わせてくれなかった。クロークの女性が涙ながらに謝ってくれたら、私は毛皮よりも彼女の方を気の毒に思って、すぐ許してしまったと思うんです。にもかかわらず「袖が取れたものを着てきた」私が「嘘を言って、言いがかりをつけている」と。私のプライドを傷つけていますよね。そんなホテル、私はないと思うんですよ。
デヴィ夫人は、謝罪もないうえに、結果として「デヴィ夫人が嘘をついている」とホテル側から扱われたことに対し、非常にプライドを傷つけられたと話した。
デヴィ夫人は、実際に世界最高級の毛皮“ロシアンゴールデンセーブル”を見せてくれた。
セーブルというイタチ科の動物を70匹分、使用して作られたコートだという。丈は、デヴィ夫人の身長より長いように見える。お値段は、デヴィ夫人によると4000万円相当!
デヴィ夫人:
日本でこのレングスのものを持っているのは私だけだと思います。長くても大抵膝下10cmで、フルレングスはなかなかないと思います。
6月20日、東京地裁で第1回口頭弁論が開かれたが、解決の見通しはたっていないという。
ホテル側の主張
大村正樹フィールドキャスター:
ホテル側は「預かる前からコートが破損していた」と主張していますが、デヴィ夫人は、あれだけ裂けているコートを気付かないで自宅から着ていくことは考えられない、まして初めから裂けていたものを着て人前に出ることはあり得ないと話していました。皆さんにお披露目も兼ねて、コートを着てパーティーに向かったそうです。だから、何人かの方はあのコートをご覧になっているはずなんですよね。あれだけ破けていたら誰か気付くでしょうし、ご本人も気付くはずだということです。
宮澤智アナウンサー:
ホテル側は、預かったあと少し時間がたってからデヴィ夫人を呼んで「破けている」と話したそうですが、その時間は少し不自然に感じます。
田村勇人弁護士:
裁判になった場合、少しの破れではなく、あそこまで大きく破れていたら「預かる時に気が付くでしょう」と裁判所は突っ込みがちでしょうね。ただ、時間に関しては、返す時に揉め事になるのではなく途中で気が付いて声を掛けに行ったという点は、ホテル側に有利に働く部分だと思います。真実は分からないですけどね。
安藤優子:
どうしてこうなってしまったのか、というのは知りたいですよね。
大村正樹フィールドキャスター:
あの裂け方を見ると、思わぬ負荷がかかったように思えますね。デヴィ夫人も、丈の長いコートなので、預かった女性が裾や袖を踏んでしまったとか、いろんなことを想定されていました。
安藤優子:
裁判では、何をどのように実証していくんでしょうか?
田村勇人弁護士:
最初から破けていなかったことをデヴィさんは立証する必要があるんですが、その立証は厳密には不可能です。なので、裁判所は「破れていたら通常とるべき行動を取っていたか」ということを重視すると思います。写真を事前に撮っている人はいないと思うので、皆さんが合理的な行動を取っているという前提で、「預かった時にあれだけ目立つ破損について何も言わず受け取ったということは、後から何かあったんでしょう」という判断をすることが多いです。
大村正樹フィールドキャスター:
改めて、ホテル側の主張がこちらです。
<ホテル側の主張>
・当社として取り得る手段で事後的に確認したところ、コートを預かる前からコートが破損していたことが認められたため、それを先方にお伝えしました。先方からの訴訟提起に驚いております。
大村正樹フィールドキャスター:
ホテル側は「取り得る手段で事後的に確認した」と主張していますから、ホテルとしても確証があるのかもしれません。一方でデヴィ夫人の主張と請求額も見てみます。
デヴィ夫人側の主張
<デヴィ夫人の主張と請求額>
・最初から一言、言ってくれたらそのまますんなり終わっていたのに。私がホテル側に難癖つけていると…、もう信じられない。
・修理費用等64万8000円、弁護士費用17万円に加え、慰謝料等100万円、合計181万8000円を請求
大村正樹フィールドキャスター:
デヴィ夫人としては「プライドを傷つけられた」という部分が非常に重要で、今回の裁判では慰謝料も請求されています。
ヨネスケ:
男性従業員とともに、最初にコートを預かった女性の方も一緒に顔を出せば、こんなに大ごとにならなかったと思いますよ。
安藤優子:
こういう時、初動をどうするかによって結果がうんと変わるものなんでしょうね。ある意味、今回の例は教訓になり得ると思います。
(「直撃LIVE グッディ!」7月18日放送分より)