元メンバーAさんが御守り代わりに持っていたもの
弁護人A「永田氏のDVDを再生して確認したんですね。確認したのはなぜですか?」
Aさん「永田さんの要求をずっと聞いていると脅されていくので、少しでも弱みになるものをと思って御守り代わりに役に立つと思い持っていました」
弁護人A「御守り代わりというのはどういうことですか?」
Aさん「脅された時、相手の弱みになるものを持つことで精神的に楽でした」
弁護人A「自分で身を守らなきゃと思ったのはなぜですか?」
Aさん「永田さんに誓約書を書かされていました。スマホを勝手に持っていかれて『指を出せ』と言われてロックを解除させられてLINEをすべてチェックされていました。とにかく怖くてたまりませんでした。だから自分で身を守らなきゃいけない。何かあった時に『永田さんだってこれ(DVD)があるじゃないですか』と出すための御守りとして持っていました」
弁護人A「2018年8月31日。あなたが寮で見つけた探偵事務所の報告書とかDVDの内容は永田氏ではなく、そこに映っている女性のプライバシーに関わるものなんじゃないですか?」
Aさん「こういうことをする人なんだと思って撮ったのであって、それをどうこうしようとはその時点では何も考えていなかったんです」
弁護人A「平成29年10月26日、『受験があるのでその時に泊まるところを貸してください』とLINEをしていますけど、宿泊先はどこをイメージしていたんですか?」
Aさん「表参道ヒルズに3ヶ月間一人で住んでいたので、まだそこが残っていたらいいなと」
弁護人A「2017年12月10日。『うちの客間が空いているので泊まっていいよ』というLINEが来た時はどう思いましたか?」
Aさん「誰と結婚しているのかも知らないから不安もありました」
弁護人A「夢のアイドルを中断してまでの大学受験ですよ。それにも関わらず、イヤなおっさん相手によく振る舞わなきゃいけなかったんでしょ?」
弁護人Aは永田氏を擁護する側のはずなんですが、結構言うんですよね(笑)
弁護人A「あなたが小型カメラを見つけたのは1月6日の夜ですよね。自分のスマホで撮影していますね。こちらに写真がありますけど、この中に小型カメラがどこにあるのか分かりますか?」
Aさん「ここです」
写真は傍聴席からは見えなかったんですが、タオルが置いてあってその間に小型カメラがあるようなことを話していました。尋問は続きます。
弁護人A「見つけたのであればタオルをかけて隠しちゃえばいいと思うんですけど、なぜ服を脱いで入浴したんですか?」
Aさん「はい…」
弁護人A「じゃあ1月6日にカメラを見て、翌日入浴をやめようと思いませんでした?」
Aさん「それは考えました。でも精神的にまいっていたので(深く)考えていなかったんです」
弁護人A「でもあなたは小型カメラを撮影する時に、スマホで別のことをしているフリをして無音カメラを起動していますよね」
Aさん「バレたら後で怒られると思ったので」
弁護人A「あとさっき『寮に戻ったら永田さんがいた』と言ってましたよね。それって永田氏本人ではなくて、永田氏がいたような痕跡があったの間違いじゃないですか?」
Aさん「いえ、永田さんがいたと聞いています。私が見たわけではなくて他のメンバーの話ですが、マスターキーを持っていて中にいたと」
弁護人A「ちょっと待ってくださいよ。永田さんの代理人である私が言うのもなんですけど、個室にね、さっきいたあの人が部屋の中にいたら大騒ぎになりますよ!」
何度も言いますけど、この弁護士さんは永田氏を擁護する側なんですが面白いですよね(笑)これには法廷から笑いが起きて、裁判官も笑っていました。Aさんはこの件についてさらに話を続けました。
Aさん「永田さんが借りてくださる物件で『今から行くよ』という連絡もなく、永田さん以外の男性スタッフがやってくることもありました。こちらがすっぴんだろうがお風呂に入っていようが関係なく来るんです」
弁護人A「他の男性スタッフが入ってきたんですか!?」
Aさん「それは1回だけなんですけど、その人は女性スタッフCが問題にしてクビになりました」
弁護人A「僕が女性スタッフCじゃなくても問題にすると思います!」
左陪席の裁判官による質問です。
裁判官「マッサージとか京都旅行の件は親に相談しましたか?」
Aさん「相談してません」
裁判官「永田氏の家に行くことは相談したんですか?」
Aさん「お母さんには伝えていません」
裁判官「なぜですか?」
Aさん「以前仕事のことを親に言うなと言われていました」※永田氏か運営なのかは不明
裁判官「あなたは小型カメラを見つけて立ち去ろうとは思いませんでしたか?」
Aさん「気がつくと永田さんがどう思うだろうと考えました。だから気が付かないフリを演じました」
裁判官「入浴をやめようとは思いませんでしたか?」
Aさん「パニックであまり覚えていません」
続いて裁判長の質問なんですが、虹コンメンバー同士のLINEが禁止という話に触れています。これは裁判の中で出てきた話なんですが、永田氏が個人的にLINEをしていたメンバーが3人いて、そのうちの一人がAさんでした。その点を踏まえたうえで、裁判長とAさんのやり取りです。
裁判長「虹コンの中で永田氏に気に入られた3人のうちの一人だと思っていたわけですよね。永田氏とLINEしていたのが3人以外にいないと断言できるのはなぜですか?」
Aさん「虹コンのルールでは、スタッフとメンバーが個人的にLINEをするのは禁止。他のスタッフもいるLINEグループにメンバーが入るのはOKでした」
裁判長「他の2人から『実は永田氏とこっそり2人でLINEをしているんだ』って言われたんですか?」
Aさん「それはないんですけど、その子は寮に住んでいて楽屋での会話でなんとなく…。だから私も含めて3人のメンバーだけは特別扱いみたいなところがあったのかもしれません」
裁判長「永田氏が怖くて虹コンを辞められなかったんですか?」
Aさん「私はスタッフからすごい嫌われていて仕事も振ってもらえませんでした。ただ永田さんは『僕は応援してるよ。Aのポジションを増やすから』と言ってくれていました。でも実際は裏で女性スタッフCに悪口を言ってたんです。ただ応援してくれるファンの人の言葉を信じて、1年間辞めたいと思いながらも仕事をしていました」
次回の裁判は9月に行われます。裁判官はどのような判決を下すのでしょうか。
(取材構成:おおたけまさよし)