[PR]

 長野県須坂市は17日、元非常勤職員の男性(26)が在職中、市民らが払った学校の体育館や運動場などの使用料三十数万円を着服していたと発表した。元職員は同市を本拠とするバレーボール・Vリーグの「長野ガロンズ」の中心的選手。市は、本人が全額を返す意思を示し、深く反省しているなどとして刑事告訴はしない方針を示した。

 市によると、元職員はガロンズに所属する傍ら、2016年4月~19年2月に生涯学習スポーツ課に勤務。18年度の約1年間に、スポーツ団体などが小中学校の体育館などを放課後や週末に利用した際の使用料を着服していた。お金を受け取った後、金融機関に納めるための納入書などを破棄したり、金額を少なく書き換えたりしてごまかしていたという。

 市などは、元職員が着服した金を生活費や借金返済に使ったと説明。会見した三木正夫市長は「市民の信用を失墜させ、心からおわびしたい」と陳謝。元職員の上司の処分とともに自身の報酬の減額を検討するとした。ガロンズの運営会社によると、元職員は今年6月で契約が満了。今回の件を受け、今後の契約を行わないことを決めたという。