俳優の菅田将暉(26)がこのほど、広島・呉の大和ミュージアムで主演映画「アルキメデスの大戦」(26日公開、山崎貴監督)の呉市凱旋(がいせん)イベントを行った。戦艦「大和」が建造された同市に訪れるのは、昨夏のクランクアップ以来。大歓声で大きく手を振る600人と大和の10分の1の模型に迎えられ、「映画をさらに盛り上げていきたい中、ここは熱いですね。たかぶっています」と大興奮。撮影秘話や大和への思いを語った。
人気漫画・三田紀房さん(61)の同名漫画を原作に、菅田演じる数学学者の櫂直(かい・ただし)が大和の建造見積もり金額のウソを暴こうと奮闘する物語。劇中の大和はCGで再現したため、菅田は同所の模型で大和と“初対面”を果たした。「大和はCGで、会えなかったんでうれしいです。10分くらいゆっくり見ていいですか?」と少年のように目を輝かせ、「製図のシーンから思っていましたが、海洋波などを計算して作った底のカーブの部分がいい。人間が作ったとは到底思えない曲線が好きです」と、造形の美しさにほれぼれ。
同所の戸高一成館長から製図、大和の遺品を始めとする展示の説明を受け、「46センチ大砲は人一人入れるような大きさで、これを何十キロも飛ばせたんだ、と。データや情報としては知っていたけど、生で見ると全然違う」と話した。
映画終盤の重要なシーンを海上自衛隊協力のもと、同市で撮影した。「終わった後に『写真撮ってもいいですか?』と聞いたら、沸きがすごかった。男の子特有の一体感だった」と菅田。合間時間には、地元のお好み焼き屋を訪問するなど、呉での撮影を堪能したという。