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【国際】

黒人男性死亡 白人警官訴追せず 「正義も何もない、再び侮辱した」

事件現場にある「エリック・ガーナーはここでニューヨーク市警に殺害された」と書かれた銘板=赤川肇撮影

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 【ニューヨーク=赤川肇】米ニューヨーク市で二〇一四年、丸腰の黒人男性=当時(43)=が市警の白人警官(34)に逮捕時に首を絞められて死亡した事件で、連邦地検は十六日、人種差別などを禁じた公民権法に基づく訴追を見送り、捜査を終了すると発表した。

 事件をめぐっては、組み伏せられた男性が「息ができない」と繰り返す動画が公になり、黒人への過剰な公権力の行使に対する抗議デモが全米に広がるきっかけの一つになった。

 AP通信が伝えた司法省高官の話では、同省公民権局は警官の訴追を進言していたが、最終的にバー司法長官が連邦地検の判断に従い訴追の見送りを決めた。首絞めは市警の内規で禁じられているが、故意を認めるには「証拠が不十分」と判断したという。

 ニュースで訴追見送りを知った地元の配送会社員の黒人男性(39)は「黒人には正義も何もない。警官はやりたい放題。当局は今回、再び黒人を侮辱した」と憤っていた。

 

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