【大相撲】炎鵬頑張れ、何とか2桁勝って敢闘賞だ2019年7月17日 紙面から ◇北の富士評論「はやわざ御免」昨日負けた白鵬に注目。逸ノ城にまったくいいところ無しの完敗だったので負の尾を引いていないかどうしても気になっていた。玉鷲は今場所1勝8敗と絶不調。気迫あふれる相撲が見られない。それでもイタチの最後っ屁(ぺ)じゃないが、強烈なヤツを一発お見舞いするかもしれないので内心楽しみにしていたが見事に期待だけに終わった。白鵬は連敗だけはしたくない、そんな気持ちが取り口に出ていた。 立ち合い右から強烈な張り手をかます。不調力士との対戦は余り闘志が湧かないのが普通で、なるべくお手柔らかく出るものだが白鵬は違った。そんな遠慮なんかみじんもない。だから42回も優勝するのだろう。今更ながら妙に感心させられる。 右に続いて左からも一発張ると玉鷲はたまらず背を向け土俵を飛び出した。情け容赦無し。白鵬は「どうだ」と言わんばかりの表情で勝ち名乗りを受け、山のような懸賞をガバッと鷲(わし)づかみにして花道を引き揚げた。 鶴竜は白鵬を破った逸ノ城に相撲を許さず、万全の取り口で全勝を守った。鶴竜は会心の相撲で全勝を守っても伏し目がちに下を向き、丁寧に手刀を切って両手で懸賞を頂く。誠に対照的な両横綱。さて皆さんはどちらに優勝させてあげたいですか。少しばかり優勝の話は早いとは思うが、どのみち2横綱の争いになるから問題はないでしょう。 それより炎鵬の話をした方が楽しいと思います。今日も大きな錦木を真っ向から攻めて押し出した。勝ち越しまであと1勝。頑張れ、何とか2桁勝って敢闘賞だ。 照強も千代丸を押し出し勝ち越しを決めた。2人でダブル受賞になるといいね。貴源治は今日もいいところなしの負け。この力士は一見、気が強そうだが負け出すと相撲が雑になってしまう。これは早く直した方が良い。諦めず勝ち越しを目指そう。 さて今日はこのあたりでおしまい。少し疲れが出てきた。いくら栄養の付く物を食べても「枯れ木に肥やし」である。今年は梅雨が長い。この分では千秋楽まで雨だろう。それに俳句の先生に一句作るよう言われてきたが、まだできていない。今回は無理かもしれない。今思うと先場所のトランプ大統領の句もひどいもんだった。俳句の間村師匠に凡人か、才能有りか聞くと「続けることが大事」とだけ言われた。この言葉、どう理解したら良いのだろう。 (元横綱)
|