日本ハムが逆転勝ち。0-2の4回に大田のソロと田中賢の犠飛で追い付き、9回に代打宇佐見の押し出し四球で勝ち越した。ソフトバンクは甲斐野が制球に苦しみ、3連敗を喫した。
◇
復帰即アーチでチームを鼓舞した。2点を追う4回。この日、腰痛から復帰した日本ハムの大田が打席に向かう。カウント1-1からスライダーにバット一閃(いっせん)。打球はライナーで左翼席へ飛び込む14号ソロだ。「とにかく、小さくならないように思い切り振った」。逆転劇を呼び込む一撃となった。6月23日の中日戦(ナゴヤドーム)で右中間の飛球を好捕した際にフェンスに激突。「バットが振れないという感じだった」。その後、2試合強行出場したが、回復を優先させるため今月3日に登録抹消。この日満を持して復帰した。
ファンへの“御礼弾”だった。球宴にプラスワンで選出されたが、やむなく辞退。直前に左手小指を骨折した昨年に続き、2年連続で自宅でテレビ観戦した。「選んでもらったのに、申し訳なかった。後半戦は投票してもらった皆さんに喜んでもらえるようにしたい」。夢舞台に立つことがかなわなかった分を、ペナントで取り返す覚悟だ。
ソフトバンクに2連勝でゲーム差は5。大田は「みんなで頑張って走り抜けれれば、面白いシーズンになると思う」と語気を強めた。終盤に押し出しで勝ち越し点を奪うハムらしい巧者ぶりを発揮。栗山監督も「目いっぱいいくだけ」と逆襲へ鼻息は荒い。 (土屋善文)