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【格闘技】

肌が強くなりた~い KAIが弱点暴露

2019年7月17日 紙面から

観客席にアピールするKAI=後楽園ホールで(平野皓士朗撮影)

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 全日本などで活躍後にフリーに転身したKAI(36)がドラゴンゲートのリングに参戦して1年がたった。現在は実力派ユニットのトライブ・ヴァンガードに加わり、YAMATOと組んでオープン・ザ・ツインゲート王座に就いている。21日に神戸ワールド記念ホール大会で行われる防衛戦を前に、彼の素顔をのぞいてみた。 (聞き手・仲田美歩)

 -なぜプロレスラーに

 KAI「小学2年から野球一筋でエース。中学3年で地区優勝して、やりきった感というか精神的に燃え尽きてしまったんです。ちょうどそのころ、同級生からプロレスが面白いと聞き、雑誌やらを見るようになりました。運よく新聞の読者プレゼントで新日本の東京ドーム大会のチケットが当選して会場で初観戦しました。1999年4月10日で、大仁田厚選手と蝶野正洋選手の電流爆破マッチが第0試合、メインが武藤敬司選手とドン・フライ選手。ものすごい衝撃を受けましたね。それからは自分でチケットをとって、いろんな団体を見て回りましたね」

 -それがいつのまにか、自分でもプロレスラーになりたいと

 「高校2年の夏、体育の先生が柔道部の顧問で『じゃあ柔道やればいいじゃないか』ということになったんですよ。『プロレスラーになるために柔道部に入りました! よろしくお願いします』とあいさつしたのを覚えています。でもプロレス技ばかりやってました(笑)。その時学んだ受け身は役立ってますよ。でも、高校3年の夏に新日本のテストを受けたけれど落ちて、その後アニマル浜口ジムへ。当時は内藤哲也、BUSHI、鷹木信悟…今活躍している選手がたくさんいました。そして米国のインディー系団体に行って2カ月いたんですけど、やはり基礎がしっかりしているのは日本なんだと気付き、日本に帰って武藤さんがいた全日本へ。今はフリーです」

 -プロレスラーになることで周りの反応は

 「両親はプロレスに全く関心がなかったので、僕が本当に目指しているとは信じていなかったんですよ。最近知ったんですけど、最初オヤジは反対していたみたいです。それを母親が説得してくれたみたいで。オヤジはサラリーマン。毎日同じ時間に出社して同じ時間に帰ってきて、の繰り返し。それを見ていて『こんな生活、俺にはできない』って思っていました。だからこそ、サラリーマンをリスペクトしていますよ」

 -ドラゲーの居心地はいかがですか

 「ドラゲーのリングに上がって、もうすぐ1年。選手やスタッフのみなさんが気を使ってくださるので、居心地が悪いわけがない。でも、それにあぐらをかいていちゃいけないとも。緊張感も持たなくてはね。今まで上がった団体の客層とは全然違います。若い女性が多いですね」

 -ところで、好きな食べ物は

 「好物はスイカ、おすし、崎陽軒のシウマイ弁当、焼き肉。基本的に脂ものが好きじゃなくて、夜に炭水化物も欲したりしないですね。肉体改造をしていた時期は決められたものしか食べていなかったですが、今は好きなものは食べますよ。僕のモットーは『キング・オブ・フリーダム』。こだわりがないのが、こだわり。水を夏場は2リットルくらいとります」

 -独身ですか

 「妻子がいます。好きなタイプはハーフ。ニューハーフじゃないですよ~(笑)。目鼻立ちのはっきりした女性が好き」

 -出身地のPRをどうぞ

 「神奈川県の戸塚です。都心に近いけれど山も海もあるし、ほどよく田舎。横浜はプロレス会場に通うのも便利でした。さっきも好物に挙げた崎陽軒のシウマイ弁当はソウルフード。全国いろんな弁当を食べたけれど、自分の中でナンバーワン。これは裏切らない味です!」

 -プロレスラーになっていなかったら

 「子どものころは警察官になりたいとか連邦捜査局(FBI)で働きたいとか思ったし、野球やっていたころは野球選手に憧れました」

 -弱点は

 「皮膚が弱いんです。皮膚科の先生に『あなた、レスラーにむいていない』ってお墨付きいただきましたよ。試合でたたかれた後のシャワーが染みますね。身に付けるものも低刺激のオーガニック製品を愛用しています。赤ちゃんでも大丈夫なヤツ。肌が強くなる方法を教えてください!」

 -さて、21日の神戸大会ではオープン・ザ・ツインゲートの防衛戦が控えています

 「神戸ワールド大会は団体にとって年に1度の大舞台。そこから防衛ロードが始まればと思います」

 -何か発信することがあれば、どうぞ

 「横浜を中心に社会福祉と地域貢献をモットーに自主興業もやっています。ぜひ見にきてください」

<KAI(カイ)> 本名・境敦史。1983(昭和58)年5月20日生まれ、横浜市出身の36歳。180センチ、100キロ。同市立桜丘高卒業後、プロレス入り。2007年メキシコでデビュー。08年に全日本入りし、世界ジュニアヘビー級王座など獲得。12年ヘビー級転向。16年フリーに。得意技はメテオインパクト、ジャンピング・サンダーファイヤー・パワーボム。

<仲田の独り言> ギャップに「女子か!」と突っ込みたい

 神奈川出身ということで崎陽軒LOVEがあふれていました。ホント自然体の人で、お話ししていて楽しかったです。「キング・オブ・フリーダム」がモットーというのも納得。こだわりなく自由を愛する戦士なのでしょう。それにしても肌が弱いというのには驚きでしたね。あんな立派な体格なのにオーガニックのものでないとダメなんてギャップがスゴい。「女子か!」と突っ込みそうになりました(笑)

 

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