ドライバーなら誰もが持っている「運転免許証」。身近なものではありますが、統計を眺めてみると意外と知られていなかった事実も…。今回は、警察庁交通局運転免許課の運転免許に関する資料「運転免許統計 平成30年版」から、3つのトリビアをご紹介します。
もっとも免許保有者が多い年齢は何歳?
原動機付自転車・普通自動二輪車は16歳、普通自動車は18歳から取得できる、日本の運転免許。近頃は“若者のクルマ離れ”や“高齢者の自主返納”といったワードも注目を集めていますが、実際に免許保有者がもっとも多いのはどの年代なのでしょうか。
2018年末時点での「全国年齢別・男女別免許保有者数」のデータを見てみると、もっとも多かったのは「45歳(1916625人)」、つづいて「46歳(1883057人)」、「44歳(1866255人)」でした。この年代の多さには、1971~1974年の第2次ベビーブームなどが影響していそうです。
ちなみに、運転免許が取れるようになる年齢である16歳の免許保有者は「19859人」。前年の23168人にくらべて約14%減という結果になりました。
もっとも保有者数が少ない免許は?
運転免許の最難関ともいわれるのが「第二種けん引」。「第二種免許」は有償で客を乗せる場合に必要になる免許で、第二種けん引が必要となる主な車種は「トレーラーバス」。現在国内ではほとんど運行されておらず、西東京バス五日市営業所の「青春号」のみ…。こう聞くと、やはり保有者数がもっとも少ないのでは? と思いきや、「男女別、種類別運転免許現在数の年別推移」のデータによれば、2018年の保有者は46446人。そして、それよりももっと少ないのが「第二種普通免許」で29358人となっています。
その理由は、2017年に「準中型」の自動車区分が導入され、それまでの「第二種普通」保有者は「第二種中型(5t限定)」保有者へと変更されたためです。
第一種けん引免許は男女ともに「0人」の理由は?
さらに「年齢別、種類別運転免許保有者数」で「第一種けん引」の保有者数を見てみると、男女ともに0人。これは保有者が1人もいないというわけではなく、表の下部にある「2種類以上の運転免許を保有している者は、上位の運転免許(本表の左側となる運転免許)の欄に計上している」という注意事項によるものです。
けん引免許(第一種・第二種)単体での運転はできず、けん引する自動車の免許もあわせて必要になるため、けん引する自動車免許の欄の方に計上されています。
調べてみると意外と奥が深い、運転免許。統計は毎年更新されるので、その時々のニュースと一緒に眺めれば新たな発見があるかもしれませんよ。