算数の指導例・板書例として,非常に分かりやすいと感じました。しかしながら,どのあたりが「構造的」なのかは読み取れませんでした。「樋口万太郎先生(京都教育大学附属桃山小学校教諭)」の著書を先日,購入した*1のですが,本文にも著者プロフィールにも,「構造的」は見当たりませんでした。
それはさておき,上記の算数授業ページでは,2つの「算数の構造的板書」の画像があります。その2番目,「いちごの数は何個でしょうか。」の問題に,目がとまりました。
いちごということで,赤丸を使用されていますが,令和2年度算数教科書読み比べ(6)~L字型アレイと同じ大きさの青丸で表現してみました。
この配置を,「十字型アレイ」と呼ぶことにします。1個1個,数えていくと,20個なのは分かります。板書では,「式から考え方を考えよう」として,4種類の囲み方と式を取り上げています。5×4という式も,4×5という式も,見られますが,黄色の四角で囲った1つ分の数と,四角の数(いくつ分)が異なっており,「にているけどちがう」という縦書きもあります。
同じ形状で,5×4も4×5も認めているのを,今年,東京書籍の教科書紹介のページで見かけました。https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/text/shou/sansu/introduction/page02.htmlの「▼3年上p.2~3」の件です。
そのほか,『誰もができる子どもに活用力をつけるワクワク授業づくり―第2回RISE授業実践セミナーの報告』のpp.101-102や,平成15年の学習指導案*2でも,見ることができました。『誰もができる~』の該当箇所は,正木孝昌氏のまとめ講演です。著作者一覧のExcelファイルを確認すると,冒頭の樋口氏も,正木氏も,学校図書の編集者に名前が入っていました。
学校図書の2~3年の算数教科書に,「十字型アレイ」が載っているかどうかは,調べ切れていませんでしたが,特定の先生や教科書会社に固有のネタではなく,●の並びに対してさまざまな式を作ることができるという点で,よく知られた問題と思われます。