いきなりですが問題です.
次の図とともに,「●の数をかけ算の式にしましょう」という問題を出したところ,5×4=20とする子がいました.
●● ●● ●●●●●● ●●●●●● ●● ●●どのように考えて,5×4としたのでしょうか.
式に表すだけなら有名な問題らしく,本では例えば『誰もができる子どもに活用力をつけるワクワク授業づくり―第2回RISE授業実践セミナーの報告』pp.101-102にあります.久しぶりに少々毒をこめて,お金をかけたくない人向けには,第2学年1組 算数科 学習指導案p.9をどうぞ.
さっそくですが解答です.5個の●を1グループとして,4グループつくります.それぞれの●は,その所属するグループに応じて,「1」「2」「3」「4」に置き換えます.
13 13 441444 222322 13 13
11 11 224344 221244 33 33
14 14 111444 222333 23 23
12 34 121212 343434 12 34
11 11 222144 223444 33 33
「子どもは思いつかないだろそれ」というものから「それならあり得るかもな」になる順に,並べました.
『誰もができる…』p.101の図*1を見て,3秒ほどで思いついたのは,最後のものです.次のページにこれと同じ囲い込み方が示されていて,本文には「一番私が面白かったのはこの図です」と書かれています.
上記の4番目の番号づけは,
● ●●● ●
という十字型を2倍に拡大したものになっています.面積比は4倍なので,5×4=20,という考え方もできます(もちろん小学校2年生の範囲を超えています).
いずれのグルーピングも,90度回転させても同形となります.●で構成された問題文の図形でも,成立します.
これには,360÷4=90という関係が背景にあります.
そうして見直してみると,どれも,真ん中の4つの●に,1234をちょうど一つずつ割り当てています.
*1:エントリ冒頭の●の配置図のことです.そのすぐ下に,4×5になるような囲い込み方も載っています.