参院選に向けて反韓世論を煽る安倍首相「天下の愚策」
参院選といえば、桜井よしこ国家基本問題研究所理事長が先月、新潟に入り、「安倍忖度道路」発言で国交副大臣を更迭された自民党候補の応援演説に立った。新潟入りは「安倍首相直々の要請」だそうで、「横田めぐみさんの1学年先輩。立派な人」と拉致問題を強調していた。安倍首相も公示日翌日の7月5日に新潟入りして、問題候補が拉致問題で頑張っていると持ち上げていた。拉致問題を「忖度発言」の免罪符に利用しようという魂胆にも開いた口がふさがらない。蓮池薫さんのお兄さんが、同候補のことを「めぐみさんの同窓であること以外、何もしていません」と批判していたが、一切お構いなしだ。
安倍首相が桜井氏らと共に拉致問題に関わって以来、その免罪符的な利用は常態化している。「拉致は主権侵害」と被害者意識を高ぶらせている。主権侵害の加害者であった過去のことなど、どこへやらである。これは、ネオナチの「ホロコーストはなかった」を彷彿させる心理的プロセスである。