ラグビーのトップリーグカップは13日、第4節を行い、下部リーグから出場しているC組の釜石シーウェイブスは秩父宮で三菱重工相模原に28-14(前半21-0)で快勝。19年目で初めてトップリーグ勢を撃破した。
W杯に備える町にユウキが勇気を届けた。釜石の背番号12、CTB菅原祐輝(24)は両チームの先発30人で最も小柄な身長169センチながら、巨漢相手に低くしつこいタックルを浴びせ続けてノックオンを誘う。攻めては相手タックルを縫って前進し、味方のトライをアシスト。「僕は小さい分、スペースはある。小ささは強みと考えています」と胸を張った。
故郷は宮城県亘理町。中学卒業式当日に東日本大震災の津波に襲われた。それから8年、仙台育英高を経て同じ被災地の釜石に身を投じた小さな英雄は、快挙の主役となった。 (大友信彦)