【格闘技】村田晴れ晴れ、顔は腫れ腫れ 好戦スタイル合う、メガマッチ希望2019年7月14日 紙面から
ボクシングのダブル世界戦の一夜明け会見が13日、大阪市内であり、連勝した日本勢が登壇した。メインイベントのWBAミドル級タイトル戦を2回TKO勝ちで完勝し、昨年10月に大差の判定で敗れた雪辱を果たした村田諒太(33)=帝拳=は「プロキャリアで一番いい試合だった」と、晴れやかな笑顔。WBCライトフライ級6度目の防衛を果たした拳四朗(27)=BMB=は、今後は他団体王者との統一戦と連続防衛日本記録V13を目指していくと宣言した。 短時間ながら濃密だった試合を物語るように、右目の下にばんそうこうが貼られ、顔のあちこちが赤くなっている。それでも、村田は最高の笑みを浮かべていた。 「顔を出した後援会の祝勝会で試合映像は見ました。パワーがあったし、プロ17戦で一番いいパフォーマンス、気持ちの面でも一番いい試合ができたと思う」 被弾覚悟の攻めに出ての早期決着。最後は相手のダウンを挟み50秒近く連打を続けた。「このスタイルはしっくりきた。慣れない連打で今は腰が痛いですけど(笑)。そういう練習もしてきたし、今後はさらに増やしたい」と、今後は好戦的なスタイルに変貌すると宣言した。 雪辱戦に集中したため今後については陣営も白紙だ。「帝拳にお任せしているが、今回は一度負けた相手でモチベーションが高かったというのはある。これからもモチベーションを高く保てる試合を望みたいです」。その脳裏には、試合後に本田明彦・帝拳ジム会長も口にした元3団体統一王者・ゴロフキン(カザフスタン)や現2団体統一王者・アルバレス(メキシコ)のような超大物とのメガマッチがある。 今回、初めて試合会場に家族を招いた。「晴道(長男)は抱きついてきて喜んでくれた。でもすぐ『日曜野球やれるの!? 僕パパが座ってくれた方がキャッチボールの調子いいよ』と。いま中腰はキツいけど(笑)、やると約束しました。練習に集中するため断っていたコーヒーもまた飲める。家族との時間とコーヒーが、いま僕の渇望しているものです」。雪辱を果たした村田は、体の痛みを癒やしながらしばらく父としての時間を楽しむつもりだ。 (藤本敏和)
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