結婚式場トラブルが増えている。国民生活センターに寄せられた相談件数が、2016年度1,696件、2017年度1,505件、2018年度1,647件。
中でも解約に関するトラブルが多く、中には午前1時まで嘘の説明を含む長時間の説得が行われ、ボーとしたまま契約させられたというケースもある。そんな中、ある新郎新婦に起きた悲劇について、しらべぇ編集部は総力取材した。
■プランナーが突然変更
まずトラブルに巻き込まれた土屋さんに詳しく話を聞いた。2018年2月に最初にこの式場を訪問。模擬挙式に感動し、この式場での式を決断し、6月に正式契約した。
すると、6月まで担当してきたプランナーAさんが、契約後いきなりKさんに変更になったという。土屋さんは「最後までAさんが担当してくれるものだと思っていた」と話す。
当日の司会との打ち合わせは1回。この打ち合わせの際に土屋さん夫婦は司会に「あるお願い」をした。友人との余興の打ち合わせが、なぜか式場側の都合で実施されないというトラブルも発生。
最後はプランナーK氏と司会へのお願いも含めた最終打ち合わせを実施し、当日を迎える。
■お願いが実行されず…
土屋さんの司会へのお願いは、式で「新婦を旧姓で呼ばない」ということだった。しかし、式開始早々にこのお願いが破られる事態。この件に土屋さん夫婦はショックを受けて控室に戻った。新婦はかなり落ち込んだという。
なんとか気持ちを切り替えて披露宴がスタート。ここでも、司会へのお願いがまた破られた。「披露宴の中で、電報披露は行わない」という約束。土屋さんは事前に会社などに「電報は送らなくて大丈夫です」と告知していたため、当日式場に届いた電報は1通。
この1通のみの披露だったため、会場内がざわつき、フリータイム時に友人から「1通しか来ていなかったな」と土屋さんがからかわれたという。