お笑い芸人らが会社を通さない「闇営業」で反社会勢力の集まりに出席した問題で、吉本興業は13日、「雨上がり決死隊」の宮迫博之(49)(=写真左)が100万円、「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮(47)(=写真右)が50万円を報酬として受け取ったと説明していることを明らかにした。レイザーラモンHG(43)ら他の11人は3万円から10万円だった。
闇営業問題は、お笑いコンビ「カラテカ」の入江慎也(42)の仲介で、宮迫や田村、「ガリットチュウ」の福島善成(41)らが2014年12月に振り込め詐欺集団の忘年会に出席。入江は6月4日付で吉本との契約を解消された。
問題発覚当初、宮迫や田村は金銭の授受を否定していたが、吉本興業のヒアリングにより一定の金銭を受領していたことが判明。出席した11人は謹慎処分を受けている。同じく参加していたワタナベエンターテインメントの「ザブングル」も8月末日まで謹慎処分となっている。
その後も「スリムクラブ」が暴力団関係者の会合に出席して金銭を受領したことが発覚し、無期限謹慎処分になり、闇営業問題は深刻化した。
吉本興業は再発防止のため、今月中に所属タレント全員と、依頼された仕事の報告を義務づける「共同確認書」を交わす。また、出席していたのが詐欺グループの会合だったことを受けて、消費者保護に取り組む2つのNPO法人に計300万円を寄付。宮迫、田村は公益社団法人全国被害者支援ネットワークに自ら寄付したという。
同社によると、2件に関わった13人全員が報酬を税務申告していなかったため、同日までに修正申告したという。「共同確認書」には、仕事の依頼主が反社会勢力と関係していないかどうかを同社が調査することや、コンプライアンス順守も明記する。