トップ > 中日スポーツ > 大相撲 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大相撲】

よっ、ひねり職人!炎鵬、5勝目 母校が縁の化粧まわしが力に

2019年7月13日 紙面から

炎鵬(左)がかいなひねりで矢後を下す=ドルフィンズアリーナで(榎戸直紀撮影)

写真

◇名古屋場所<6日目>

(12日・ドルフィンズアリーナ)

 炎鵬(24)=宮城野=が矢後をかいなひねりで破り、1敗を守った。全勝は両横綱だけ。鶴竜(33)=井筒=は遠藤、白鵬(34)=宮城野=は碧山をともにはたき込んで下した。不振の大関栃ノ心(31)=春日野=は休場した。

◆報道陣の命名に喜び

 またも幕内最小兵の独壇場だ。体重を首に掛けられながらも、168センチ、99キロの炎鵬はとっておきの技を狙っていた。矢後と右四つで組み合い、密着しながら左で前まわしを引いて準備万端。右からのかいなひねりで鮮やかに転がし、5勝目を挙げた。

 187センチ、178キロの矢後相手には先場所、上手ひねりで白星。2連続ひねりに「まわしや足の位置、距離感の全てが合わないとなかなか決まらない」と得意満面。兄弟子の白鵬から命名された「ひねり王子」は、華やかすぎて遠慮気味だったが、支度部屋で報道陣から「ひねり職人」を提案され、目を輝かせた。

◆石川県出身のきずな

 石川県出身の縁をつないだ化粧まわしが、中盤戦を支えてくれる。この日、幕内土俵入りで初披露して「身が引き締まり、気合も入る」という鳳凰(ほうおう)が羽ばたく化粧まわしをデザインしたのは、なんと教育実習仲間だった。

 金沢学院大時代、保健体育の教員免許取得のために母校の金沢市西南部中へ。一緒に実習したのが、女性アーティストのKOTOさんだった。

 同県出身者としか知らずに、デザイナー800人から1人を選んでいた。取組後、顔を合わせた炎鵬は「あっ、美術を担当してた…」と絶句。笑顔で再会を喜び合って「鳥肌が立った。堂々と上を目指して羽ばたきたい」と誓った。

 7日目の13日には、全国都道府県中学生相撲選手権で団体優勝メンバーだった同級生の輝との初顔合わせが実現する。「挑戦者のつもりで、今できる事を思い切ってやるだけ」。全国の頂点に立った中3以来、10年ぶりの対戦を楽しみ、さらに勢いに乗る。 (志村拓)

取組後、化粧まわしをデザインしたKOTOさん(右)との再会を喜ぶ炎鵬(志村拓撮影)

写真

土俵入りする炎鵬(榎戸直紀撮影)

写真
 

この記事を印刷する

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ