新たに石川、広島などで開幕して、26大会で試合が行われ、石川大会では今秋ドラフト1位候補の星稜・奥川恭伸投手(3年)が開会式に臨んだ。大船渡・佐々木朗希投手、横浜・及川雅貴投手、創志学園・西純矢投手(いずれも3年)と並び「高校ビッグ4」の一人として注目される右腕は、終始リラックスした表情を見せながら、優勝旗の奪還を宣言。また、埼玉大会では2017年の夏の甲子園大会を制した花咲徳栄が杉戸農に32-0で大勝し、初戦の2回戦を突破した。
熱戦を前にして、星稜・奥川の落ち着きが際立った。高校球界を代表する最速152キロ右腕にとって最後の夏は注目を集める中で、4季連続の甲子園を目指す道のり。それでも「特別な緊張感はない。目の前の試合に集中し、自分たちのやることをしっかりやりたい」と平常心を強調した。
一方で、言葉の端々には強い思いをのぞかせた。目標とするのは石川大会を勝ち切ること。前年優勝校として返還した優勝旗を「もう1回自分たちのものにする。取り戻すために、がむしゃらにやる」と宣言した。 (高畑章)