第101回全国高校野球選手権大会の地方大会は12日、広島などで新たに開幕して、26大会で試合が行われ、埼玉大会では2017年の夏の甲子園大会を制した花咲徳栄が杉戸農に32-0で大勝し、初戦の2回戦を突破した。広陵(広島)も初戦突破。神奈川大会では、慶応や今春の選抜大会に出場した桐蔭学園が勝ち上がった。今春の選抜大会に出場した大分、日章学園(宮崎)は敗れた。
今秋ドラフト候補の花咲徳栄・韮沢雄也内野手(3年)が4安打2打点の固め打ちで大勝発進に貢献した。緩い球が多い相手に対して「ポイントを入れて泳がないように」と徹底。初回の左安打を皮切りに、4回には中安打と左安打、5回の2度目の打席で一、二塁間を破るなど広角に打ち分けた。
プロ野球の阪神は3人態勢で視察し、畑山統括スカウトは「バットコントロールがうまい。コースへもしっかりと対応している」と打撃センスの高さを評価した。「チームでも常に先の塁を狙う全力疾走を意識してやっていました」と4回の出塁では相手守備の乱れる間に二塁を陥れた韮沢。侍ジャパン第1次候補にも名を連ねる安打製造機が、夏5年連続の聖地へと導く。 (佐藤敬久)