「東京文化センター」を名乗る業者が、登記簿上の社名を伏せて皇室の写真集を3万円で買うようにしつこく電話で勧誘していたとして、経済産業省は8日、この業者に対して「特定商取引法」にもとづいて3カ月間の業務停止を命じた。
電話勧誘販売に関する業務停止処分を受けたのは、東京・文京区に本社がある株式会社「大悠(だいゆう)」。
経産省関東経済産業局によると、大悠は2013年から2014年にかけて、「東京文化センター」や「東京文化会館」などニセの社名で電話をかけ、「皇室の写真集を3万9000円で買わないか」「市販していない100冊のうちの1冊」などとしつこく購入を持ちかけるなどの違反行為が報告されている。
昨年8月には、会社名を名乗らずに「文化協会の本部からの推薦」だなどとウソをついて、この文化協会が作っている皇室アルバムだと思い込んで購入した消費者もいるという。
経産省は「特定商取引法」の「社名の不明示」や「不実告知」にあたるとして、大悠に対して、来年1月8日までの3カ月間の業務停止を命じた。
天皇家や皇室の写真集は、複数の新聞社や出版社が発行しているが、通常、数千円台がほとんど。
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