2020年東京五輪ラグビー7人制男女の第1次日本代表候補が10日、都内会見で発表され、日本協会の本城和彦強化委員長(59)は、五輪本番の仮想試合「オリンピックシミュレーション」を、20年東京の試合会場となる味スタ(東京・調布市)で実施すると明かした。
来夏の五輪での競技日程とほぼ同時期での調整をしており、男子が7月12~31日の間に、2か所を想定している女子は熊谷で7月16~22日に、味スタで7月22~27日の間に3日間6試合を実施する予定。キックオフも五輪本番と同じように午前9時と午後4時半から行うという。チケット販売や入場者を入れるかどうかは調整中。
初めて五輪の実施競技となった2016年リオデジャネイロ大会で、男子はメダルを逃す4位、女子は12チーム中10位だった。本城強化委員長は「(9月20日開幕の)15人制のW杯日本大会に関わらず、ラグビーの存在感を高めて行くには東京五輪でのメダルが必要不可欠になる」と意気込んだ。
シミュレーション期間中は猛暑対策や宿泊施設からの移動などを想定した活動を行う。日本協会の専務理事を兼務する、男子代表の岩渕健輔ヘッドコーチ(HC、43)は「暑熱対策にもしたい。選手村から会場の距離や、五輪当日の移動経路、本番は注目されるので選手にストレスをかけることも行う。五輪は午前と夕方以降の試合になるので、どこでどう過ごすのかや、会場周辺などの施設を使いながら臨みたい」と語った。女子代表の稲田仁HC(36)は「選手にはなるべくストレスをかけさせたいので猛暑が理想的」と話した。
男子の第1次代表候補は、副島亀里ララボウラティアナラ(36)=コカ・コーラ=や合谷和弘(26)=クボタ=らリオ五輪代表5人のほかに2015年15人制W杯代表ウィングの藤田慶和(25)=パナソニック=、副島と共同主将を務める小沢大(30)=トヨタ自動車=を含む13人。また昇格見込みのあるトレーニングスコッド(TS)に12人が選出された。
女子は主将の中村知春(31)=アルカス熊谷=ら、16年代表3人を含む17人が第1次代表候補に選ばれ、ほかに10人がTSに招集された。