『法律的な判断がどう下ろうと僕は認めない』 ”金魚ボックス裁判”、美術家の訴えを「棄却」 奈良地裁
07/11 19:32
奈良地裁は「発想は独創的だが、アイデアにほかならず、著作権保護の対象にはならない」と指摘。
電話ボックスにためられた水の中を金魚が泳ぐというオブジェを巡り、美術家が奈良県大和郡山市の商店街を著作権侵害で訴えた裁判で、裁判所はこの訴えを退けました。
金魚の町として知られる大和郡山市。
電話ボックスを水槽に仕立て、金魚を泳がせるオブジェを商店街に設置して人気を集めていました。
この「金魚電話ボックス」について、福島県の美術家・山本伸樹さんが、「自分の作品の著作権を侵害している」として商店街側に330万円の損害賠償などを求めて提訴。
商店街側は、これまでの裁判で、「電話ボックスに金魚を『入れる』という表現はアイデアにすぎず、著作権保護の対象とならない」などと主張していました。
そして迎えた11日の判決。
奈良地方裁判所は「発想は独創的だが、アイデアにほかならず、著作権保護の対象にはならない」と指摘。
その上で「作品の同一性を認めることは出来ない」などとして山本さんの訴えを棄却しました。
【山本さん】
「結果としては僕の主張は認められていないけど、法律的な判断がどう下ろうと僕は認めない」
山本さんは、控訴する方針です。