【格闘技】村田 胸囲、リーチで王者下回るも… 「体もパワーもボクが上」2019年7月10日 紙面から
エディオンアリーナ大阪で行われるダブル世界戦(12日)の予備検診が9日行われ、WBAミドル級タイトル戦に出場する前王者で現同級4位の村田諒太(33)=帝拳=と王者ロブ・ブラント(28)=米国=は東京都内で受診し両者とも異常なしと診断された。村田は胸囲などで下回ったが「体もパワーも僕が上」と、意に介さなかった。WBCライトフライ級の検診は大阪市内であり、王者・拳四朗(27)=BMB、同級1位ジョナサン・タコニン(32)=フィリピン=ともに異常はなかった。 昨年10月の米ラスベガスでの対戦、そして今年4月の対戦発表会見。2人は何度も並んで立ってきて、常に村田がひとまわり大きな印象を与えてきた。予備検診は米国では行われないため、ブラントにとっては今回が初めての検診結果は印象とは違っていた。身長は村田が183センチで1センチ高かったが、胸囲は4センチ、リーチは3センチ下回っていた。 意外な結果だが、村田はまったく意に介していなかった。「印象は変わらない。僕の方が体がしっかりしてるし、パワーもあると思う。数値なんて計り方次第ですからね」と、一笑に付した。どうやら、精いっぱい胸を張った王者に対し、村田はあくまで自然体で検診に臨んだようだ。 自然体はここからの村田のテーマでもある。10日は会見、11日は計量と、今後は連日ブラントと顔を合わせる。「気持ちをコントロールしなきゃいけない。熱くなりすぎず、やるべきことに集中しないと」と、表情を引き締めた。「借りを返したい」が現役復帰を決めた最大の動機。その相手を目の前にしても平静を保ち続けて試合に備えなければならない。 「ここまでは最高の練習ができた。自信はある。けど、試合まではあと3日。気を引き締めていく」。村田は、闘志を内に秘めて検診後に決戦の地、大阪へ移動した。 (藤本敏和)
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